カンボジアの孤児院で歯科検診!
昨日のテレビも、まあ満足!
カンボジアの孤児院での初めての
歯科検診はマスコミからも多くの取材を受ける。
ここからが歯科検診の本番!
私はカンボジアは貧しい国でまだタイやベトナムと違って
そんなに虫歯はできていないと想像していた。
ましてや食うや食わずの生活が続いていた孤児である。
虫歯はほとんど無いかもと逆の不安さえも抱いていた。
しかし蓋を開けると、いや口を開けると大きな虫歯の穴が
開いている子供が数名いて驚いた。
午前のグループの検診が終わり、歯磨き指導の時間となった。
この孤児たちは1日に3回歯磨きをするらしい!
磨き方もとっても上手である。
少しだけ胸を撫で下ろす。
午前中に学校に行っていた子供たちが帰ってきて、
11時半からお昼ご飯の時間となった。
今日のお昼ご飯のメニューは、シンプルなさつま揚げと白いご飯!
私はホテルで用意してもらったランチボックスがあったのだが
「ぜひ子供たちと一緒に食べてください!その方が子供たちは喜びます!!」の孤児院の日本人スタッフの一言で、
子供たちの中に入り同じ物を頂くことになった。
お腹の弱い私なので大丈夫?との不安がよぎるも
その場で一緒の食事を断るほど、私は残酷な人間ではなかった。
大人の私一人だけビッグサイズのさつま揚げが
お皿に乗って運ばれてきた。
傍から見ると、確かに贅沢ではない質素なお昼ご飯だが、
子供たちの美味しそうに食べる笑顔は本当に素敵だった。
私もこの場で同じものをいただく幸せを十分に感じた。
例えご飯に石つぶが入っていようが私は子供たちと
同じものを食べられる幸せを感じていた。
我が家は兼業農家だったので、昔は我が家のお米にも、よく石粒が入っていたものだ。
懐かしさすら感じる。
しかし同じ釜の飯を食べると子供たちと私の距離はぐっと縮まるもので
午後の検診が始まるころには、多くの子供たちが私の体に触れたがった。
子供たちは背中から私の体を
ギュッと抱きしめて、抱きしめ返すと
いつまでも体を離さなかった。
31名の検診の結果、数名の子供に重篤な虫歯が発見され、
数名の子供に軽い歯周炎の症状が見られた。
この結果をこれからどうするか?という大きな問題は残るのだが、
私は自分なりに熱いカンボジアで31名の歯科検診が
きちんと出来たことをうれしく思った。
子供たちと深く触れ合えたことをうれしく思った。
検診が終わったころ、渡邉美樹さんが孤児院にやって来られた。
孤児たちと一人一人向かって質問をしてその子の背景を探られていた。
ごみの山で両手両足を傷だらけにして、1日中ごみを漁っていた少女。
籐のかごを母親から編まされて、両手を籐で傷だらけにしながらも、
1日数十円のお金をもらって必死で生活していた少女。
一人一人皆が大きな物語を抱えていた。
カンボジアには10万人の孤児がいると言われてる。
検診中にも村長さんが一人の孤児を連れてきた。
この孤児院の定員は80名である。
岡山の歯医者のこの私に出来るカンボジアの子供たちへの
社会貢献っていったい何なのだろう?
現地で私が数時間とはいえ、子供たちと共に遊んだり、本を読んだ時間は、子供たちに喜んでもらえたと確信している。
また歯科検診も自己採点は90点!
だって彼ら彼女らにとっては
私の歯科検診が生まれて初めての
歯科検診だったのだから!!