孤児院で歯科検診
カンボジア3日目の朝、
5時10分のモーニングコールで起こされる。
今回の旅で私は3つの誓いを自分に貸した。
① 毎日フィットネスで運動するか?ホテル周りをジョギングする。
② アルコールは判断力を鈍らせて、睡眠を浅くするので、
一滴も飲まない
③ 毎日本を1冊読破する。
その3つの誓いが忙しいスケジュールで1つも1日も守られていない。
移動時間が多いために、自由な時間も無ければ、
お金を使うことも無い!
恐るべし!スクールエイドジャパン教育視察ツアー!!
3日目は、私だけ他の参加者と別行動で、
昨日開園した孤児院に歯の検診で伺うことになっていた。
私が出来る貢献とは?
お金以外には、歯のことしかない!
そう思った私は渡邉美樹理事長と住田事務局長に熱い手紙を書いて
子供たちの歯の検診をお願いした。
そして今日が私の中で今回のツアーのメインイベントとなる
孤児院での子供たちの歯の検診の日だった。
日本では10年以上も幼稚園の校医をしていて
検診にも保健指導にも慣れているつもりの私だったが、
カンボジアの田舎、それも孤児の口のなかの検診が
果たしてうまくできるのだろうか?
子供たちは歯の検診も、虫歯の治療も、今まで受けた経験も一度も無い!
言葉が果たして通じるのであろうか?
虫歯が全くないと私の行為は無駄だろうか?
逆に虫歯があるとどうするのか?
感染対策は?
口を開けてくれないときは?
日本で一つ一つの疑問を1つずつ潰していって当院のスタッフの協力もあって、検診票も完成して、持参してゆく器具も全て準備が整って
当日を迎えた。
早朝6時すぎに出発した私だけのための専用車は
プノンペンを予定通り出発した。
朝6時過ぎのプノンペン市街は、通勤の車とバイクで凄い
混雑を呈していた。1台のスーパーカブに5人乗っている。
1台のバイクがひくリヤカーに20人が乗っている。
日本では見慣れない光景に、思わず車の窓を開けて
ビデオカメラを回す。
通訳の方が持っていた「日本大使館発行の安全の手引き」を
見るまでは!
その安全の手引きには、こう書かれていた。
「カンボジア、特にプノンペンは内戦が長期化していたため
銃火器が簡単に手に入ります。日本人とわかる行動は避けてください!」
「誘拐に合わないために、、、、」
「犯罪に巻き込まれないために。。。。」
2時間半で、順調にポーサットの孤児院に到着した。
この孤児院の子供たちは午前中学校に出かけるグループと
午後学校に出かけるグループに分かれていた。
午前中の7名の検診が始まった。
もちろんこの孤児院にはエアコンはない!
ここが一番涼しいと言われる中央の外部の屋根つきの
ホールの下で検診は始まった。
しかしそれでも熱いので、日本から持参した長袖の白衣と
マスクは息苦しくて付ける事は無理だった。
ここにいまいる子供たちは3歳から16歳の31名!
親が死別したり、事情があって親が育てられない子供たちが集まっている。
食べることに困っていた子供たちなので、歯磨きの習慣は無いにしても
甘い砂糖の入ったお菓子はおそらく食べる機会は無いはずなので
虫歯は少ないのではないか想像していた。
まだベトナムなどのように虫歯の洪水の時期は来ていないのでは?
しかしそこには大きな現実があった!