Dr.中野の活動記録
2005-6-7
ある苦情
今日ある患者様のお母様から苦情を受けた。
私が作った前歯の仮歯の裏がざらつくと言う苦情だ。
先日、若い女性が前歯の差し歯が大きく欠けたと急患で来院された。
担当の副院長が手が離せなかったので、
手が空いていた私がその女性の仮歯を作った。
今日の苦情はその時に私が作った仮歯のクオリティの低さに
原因があるらしい。
それならそれで頭を下げて調整に来院してもらうように
お願いすれば問題は解決すると私は思った。
しかし問題はそう単純ではなかった
「次回からは、この前の先生でなくて、以前からずっと娘を
診て頂いている院長先生の診察をお願いします!」
とお母様は言われる。
対応したスタッフに動揺が走る!
待てよ!当院の院長はいったい誰だ?
どうもその若い女性もお母様も私が院長とは思っていないみたいだ。
これには私はかなりのショックを受けた。
掲示板に大きく私の写真を貼っているだろう?
他のスタッフよりふた周りも大きな写真を。
若く見えるのならうれしいが、
腰が低すぎるのか?信頼感がないのか?
落ち着きがないのか?へらへらしているのか?
どちらにしても「次回の診療は院長の、いや副院長の予約にして!」
とスタッフに答えるのが精一杯であった。
以前にもあったこんな事。
数年ぶりに来院された、ある若い男性の患者さんから
「君もここ長いね!前からいるね!!」と言われた。
私は勤務医に間違われてしまったのだ。
その時は「当たり前だ!私が院長だ!!」と言う言葉が
喉から飛び出そうになるのを我慢した私は
「そうなんです!もう10年目になります。」とへりくだって
私より20以上も年の若い若造、いや患者様にお答えした。
初診の方には必ず「はじめまして!院長の中野です。」
と名刺を渡して挨拶をしている私であるが
掲示板の院長です!の写真は今の数倍大きくする必要が
あるみたいである。
勤務医に間違えられる、頼りなくて情けない、
後厄の42歳の歯科医師のぼやきである。