鹿田祭
はるな愛がタイで開催された
ニューハーフコンテスト
で世界一になった。
目に見えない凄い努力を続けての受賞に、
心からのエールを贈るとともに
ある記憶が私に蘇ってきた。
何を隠そう、この私も
「おかまコンテスト」で
優勝したことがあるのだ。
11月の始めに、岡山大学医学部や歯学部、
看護学校が属する岡山大学鹿田地区の学園祭!
「鹿田祭」が毎年開催される。
私は、学生時代、岡山大学歯学部のサッカー部に
所属しており、この鹿田祭は、毎年、部員が
一番血が踊るカーニバルでもあった。
歯学部は新設なので、目立つことをしよう!
その合言葉で、私たちはゲイバーを
することになった。(私が言いだしたのだ!!)
歯科医師を目指す学生で、サッカーを
こよなく愛する者が
自分の殻を破って女装する。
女装だけでは無い!
私たちは、より本物のゲイバーに近づこうと
何と、ショータイムを行った。
ダンスあり、笑いあり、歌あり!!
サッカー部には芸打者な部員が多く、
乗り乗りで準備を行った。
私は、そのショータイムのために、
わざわざ大阪のミナミのゲイバーまで
出向いて、我が身を持って体験した。
その鹿田祭には、中央にステージが合って
2つの大きな目玉イベントがあった。
(以前の鹿田祭は、芸能人は呼ばないと言う
主義主張があって、全てを自分たちで行っていたが、
今は違うらしい!
ガリガリガリクソン?何て訳の分からない
芸人を呼んでいる!!)
1つの目玉は、どこでも行っているミスコンテスト!
いわゆる美人大会だ。
もう一つの目玉が、裏のミスコンテスト!
「おかま大会」だ。
普段はお堅い医師や歯科医師、ならびに医学生が
女装してステージに立って、点数を付けられる。
そんな企画だった。
私たちは当時、遊ぶことも、学ぶことも、
すべて本気で行っていた。
ゲイバーで女装する予定だったた私は、
美容院でメークとヘアーをお願いした。
学生にとってはとても高い1万円以上の予算を投じて、私はウイッグと、付け睫毛を付けて、
ピンキー&ダイアンの衣装に身を包んだ。
そこまで本気の私と、他の嫌々ながら参加している
おかまとの差は歴然であり、私は「おかま大会」で優勝した。
その事実を私は20年近く忘れていた。
その頃の鹿田祭では、先輩の歯科医師の先生が
私たちのゲイバーに遊びに来て、ほとんど飲みもしないのに
1万円や5千円のお金をご祝儀だとポンと置いて行ってくれた。
素晴らしい時代でもあったし
活動費の乏しい私たちには、凄く有難かった。
今度は私たちが後輩にお返しする番だ!!
そう思っている私は、今年も忙しくて鹿田祭に
行けなかった。
今のイケメン揃いの岡山大学歯学部サッカー部が
どんな模擬店を開いているか?
来年こそはこの目で確認したい!!