歯医者のクリスマスイブ
今日は12月24日
クリスマスイブ!
昨年のクリスマスは、サンタやトナカイの格好で
診療をした私たちだが、サンタの帽子をかぶっては
仕事がやりにくく、また清潔感も乏しいので、
今回は胸にクリスマス用のネームプレートを付けて
診療をする。
子供たちに「クリスマスプレゼントは何を頼んだの?」と聞くと
子供たちは皆満面の笑みで答えてくれる。
その満面の笑みが本当に私には心地よい。
今日明日2日間限定で、当院では来院された患者さまに
「キシリトールガムのクリスマスプレゼント」をしている。
これも全てがスタッフのアイデア!
スタッフの患者様を思う気持ち、医院を良くしたいという思いに
私は本当にうれしく思う。
私がクリスマス限定ネームプレートに書いた言葉は
「家族と過ごすクリスマス」
家族と自宅で過ごすクリスマスイブは、楽しいものだ。
しかし、私はここ数日本当にバタバタとしていて
恐ろしいことに、子供に、そして妻にも、クリスマスプレゼントはおろか
クリスマスケーキすら買っていないことに、今日気がついた。
昼休みにある会社の方が、スタッフ研修の話で来院されたので
買い物に出る時間が無かった。
診療後に、私一人だけ、ある病院に往診に行くことになった。
早く行くと、帰りに近くのお店でプレゼントが買えるはず。
クルスマスイブ!今夜の夕食は、プレゼントを前にして、家族と共に食べたい!!
ある病院では、寝たきりの方が、顎の関節が外れて
大変なことになっていた。
私は顎の脱臼を治すことに、少しだけ自信を持っていた。
以前も在宅や、病院で、何人もの顎の関節の脱臼した人を
整復した経験があった。
顎の関節を元に戻すのは、コツがある。
今回の患者さまは、CT画像を見るとかなり前方に関節がずれている。
夜の病院の個室で私の悪戦苦闘が始まった。
それが全く動かない!!
元に戻らない!!
右の関節はかなり柔らかくなってきたのだが、左の関節がうんともすんとも動かない!
段々汗が出て、ひたいから床へとポタポタと落ちる。
担当医のドクターと3人のナースが見守る中、私はこの人に大きな
クリスマスプレゼントをあげようと頑張った。
しかし、どんなに頑張っても、全く動かないのだ。
何度も休んで、何度でも手袋を変えて、体制を変えながらトライしたのだが
最後の最後で「お役に立てなくて申し訳ありません!」とお詫びをして
「岡山大学病院の口腔外科の先生に連絡を取ってみます」と病院を後にした。
何て下手糞な歯医者!!
時計を見ると1時間近く病院にいたことになる。
プレゼントを買う元気もなく、店自体すでに閉まっていた。
自宅に戻ると、すでに家族は夕食を終えていた。
冷えたクリスマスチキンを一人で食べながらの、
とても寂しいクリスマスイブ。
私はいったい何をやっているんだろう??