「隠れ歯石」って知っていますか?実はものすごく悪いやつです。
「隠れ歯石」って知っていますか?実はものすごく悪いやつです。
皆さん、こんにちは。
岡山なかの歯科・矯正歯科クリニック院長の中野浩輔です。
今日は患者様にもぜひ知っていただきたい「隠れ歯石(かくれしせき)」についてお話しします。
皆さんは「歯石」と聞くと、歯の表面についている黄ばんだ固まりをイメージされるかもしれません。しかし本当に怖いのは「目に見える歯石」ではなく、歯ぐきの下に隠れている“見えない歯石”なのです。
当院では定期検診や歯科衛生士によるお口のクリーニングを行っていますが、実はこの「隠れ歯石」を放置すると、ただ歯を失うだけではなく、命に関わる全身の病気を引き起こすことがあるため、とても重要な問題です。
■ 歯ぐきの下に潜む「隠れ歯石」とは?
歯石には2種類あります。
目に見える歯ぐきの上の歯石(縁上歯石)
歯ぐきの下にこびりつく隠れ歯石(縁下歯石)
多くの方は「歯医者さんのクリーニングで綺麗にしてもらったから大丈夫」と思われていますが、実は普段の歯磨きでは届かない“歯周ポケット”の奥には、気づかないうちに歯石が溜まり続けています。これが「隠れ歯石」。まさに“静かに進む病気”です。
しかもこの歯石の表面には無数の細菌が住みつき、炎症を起こして歯ぐきを徐々に破壊し、最終的には歯を支えるあごの骨を溶かしていきます。
痛みがないため気づきにくく、「歯がグラグラしてきて初めて異常に気づいた」という方も少なくありません。
■ 歯周病が怖い理由は「全身の病気」と直結しているから
● 脳梗塞 8.5倍
● 心筋梗塞 2.5倍
と報告されています。
これは単なる「お口の問題」ではなく、もはや命の危険につながる感染症と言っても過言ではありません。
歯ぐきの奥で繁殖した細菌が血管に入り込み、血液とともに全身を回ることで、血管が詰まったり、心臓の血管を傷つけたりしてしまいます。
つまり、「隠れ歯石」=「血管の中に細菌の巣をつくる悪玉の根城」。
放置すれば命を縮めるリスクになるのです。
■ 自分では絶対に取れない
歯ブラシ、デンタルフロス、電動歯ブラシ……どれだけ頑張っても、歯ぐきの下の歯石は届きません。
これは専門の機械でないと除去できないため、歯科医院でのプロフェッショナルケアが不可欠です。
当院でも、歯周病治療やクリーニングを担当する歯科衛生士が、歯ぐきの奥に潜む隠れ歯石を丁寧に取り除きます。
「毎日磨いているのに歯周病が良くならない」という方の多くは、この“隠れ歯石”が原因です。
■ 今すぐできる予防と対策
① 毎日の歯磨き(正しい磨き方)
② 歯間ブラシ・フロスの習慣化
③ 3〜4ヶ月ごとの歯科医院でのチェックと歯石除去
④ 自覚症状がなくても検診を受けること
歯周病は痛みなく進行するため、症状が出てからでは間に合わないケースもあります。
「私は痛くないから大丈夫」ではなく、「痛みがないうちに取り除く」が正しい考え方です。
■ 院長から皆さまへ
隠れ歯石は、静かに進行し、歯を支える骨を破壊し、さらには全身の病気まで引き起こす“無症状の感染源”です。
だからこそ、定期検診は「歯のクリーニング」ではなく、「命を守る健康管理」でもあるのです。
岡山で歯周病や歯石の除去、隠れ歯石のチェックをご希望の方は、いつでもお気軽に当院へご相談ください。
当院では最新のデジタル機器と歯周病治療の知識を持つ歯科衛生士チームが皆様の歯とお身体の健康を守ります。
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