稲穂になりたい!
土曜日の夜に岡山政経塾の例会で川崎医療福祉大学名誉学長
旭川荘名誉理事長の江草安彦先生の
お話を伺う。
江草先生は福祉に携わるもので知らないものは
もぐりと言われるほど全国的に有名な先生!
最近では経営が傾いた笠岡市民病院に乗り込んで
建て直しを図るなど、医療と数字に強い凄い先生だ。
今の医療の問題、患者本位の医療とは何かについて
やさしく話をしてもらった。
あの江草先生が目の前で話をされているので
医療人としての端くれである私は質問しない手はない!
「私は日本の医療の行く末に非常に不安を覚えてるのですが
先生のご意見をぜひお聞かせ下さい!」と質問を投げかけた。
「このままの状態で進むと間違いなく日本の医療は崩壊します!」
そうだ!歯科界に限らず、医科の世界でも、小児科、産婦人科、外科の医師が
足らないことが叫ばれている。医療の締め付けにより日本全国で多くの病院が
経営困難に追い込まれている。
首都圏の大きな病院にスタッフが集まり、地方や特に過疎地の病院では
深刻なスタッフ不足に悩まされている。
「その医療崩壊を食い止める方法はあるのですか?」
「制度改革をしなければ必ず日本の医療は崩壊します。
まずは医療費を適切なレベルに上げること!
OECDと言う組織に加入している40カ国の中で
日本の国民一人当たりの医療費は下から数えて4番目に低い!
その結果、日本の医師や看護士は安い給料で長時間労働を強いられている。
これを解決しないとよい人材は決して医療業界に定着しない!」
本当に凄い人だ!81歳にはとうてい見えない!
優しいお顔の横顔に仕事に対する厳しさを垣間見ることが出来た。
私も自分の診療所で歯科医師としての仕事をするだけでなくて
日本の歯科の世界が元気になるような活動をしたいと
心から深く深く感じた。
ただのいい加減なコンサルが多い医療界に置いて
私は江草先生を、よい面で医療版「カルロスゴーン」のように思った。
打って変わって、翌日の日曜日
岡山では「岡山県歯科医師会100周年記念式典、祝賀会」が開催された。
私は歯科医師になって20年!開業して岡山県歯科医師会の会員になって16年目!まだまだ歯科の世界では「ひよっこ」である。
100周年は100年に1度の開催なのでさすがに参加者の顔ぶれは凄かった。
祝賀会で私はこれ幸いにとお偉い方に名刺を持参で挨拶に回る!
しかし本当に偉い方は腰が低いのよね!
私のような岡山県歯科医師会の末端の会員の挨拶に大きく腰を曲げて挨拶をされる。
【実るほど頭を垂れる稲穂かな!】
世の中には凄い人が沢山いるものだと正直よい影響をい受けた2日間であった。