岡山市保健所で1歳6か月歯科検診
午前中にオールオン4のオペを無事に
終わらせて、タクシーで岡山市保健所に移動する。
午後1時半から、1歳6か月児歯科検診の
担当になっていたからだ。
「妻に自分の孫と思って、優しく接するように!」
と出掛けに声を掛けられる。
一般的に赤ちゃんの歯は生後6~8カ月で
初めて生えてくる。
下の前歯が普通であるが、歯が無い赤ちゃんに
初めて歯が生えてくると、凄く感動する。
私の生後8か月の孫も下の歯が生えてきている。
歯が初めて生えてから1年後、1歳6か月になると
8本しか歯が生えていないお子様もいれば
16本歯が生えているお子様もいる。
35名のお子様を見るのはかなり大変だ。
ほぼ90%大泣きされて、口を開けてくれない。
しかし検診後、ほぼ全ての子供が
笑顔で私と「バイバイ!」と手を振りあったのは
嬉しく感じた。
今回の歯科検診の結果は35名中2名の
お子様に「初期虫歯」の診断をした。
初期虫歯とは一番最初の段階の虫歯のことで
フッ素を塗ったり、食生活を変えて
砂糖を少なくするだけで、元の健康な
歯に戻ることが出来る段階。
決して削ることは無いのだが
全ての虫歯はこの初期虫歯の段階を
経験する。
多くのお子様が授乳が残っており
フォローアップのミルクを飲んでいた。
私は近くの産婦人科が参加を続けている間
25年近く「ゼロ歳からの虫歯予防」と題して
母親教室で毎月虫歯予防の話をしていた。
その中では断乳、卒乳の話を虫歯予防の
観点からと必ず話をしていたのだが
お母さんと赤ちゃんのコミュニケ-ションの
観点から、断乳、卒乳が遅れているように
感じた。
しかし、虫歯が出来なければ、断乳、卒乳の
遅れは全く問題なく、ほとんど虫歯が無い
1歳6か月のお子様の歯の状況を見ると
20年前、30年前に比較して
本当に虫歯が減ったと実感する。
私が幼稚園の校医を始めた30年近く前は
「虫歯の洪水」と呼ばれて
ランパンカリエス、虫歯が至る所に
見つかる園児がとても多かった。
時代は変わり、歯科医師の仕事の
役割も大きく変化していると感じた。