岡山から博多へ!
その日に大変な思いをしたのは
私だけではなかった。
私の娘は東京で歯科医師として働いているのだが、
別件で10月12日の土曜日の朝にアシアナ航空で
韓国のインチョンに飛ぶ予定にしていた。
10月12日の土曜日はあの台風19号が午後に
関東に直撃する進路になっていた。
私と妻は彼女にそのチケットが無駄になっても
別のチケットを取り直すように説得して
彼女は金曜日の夜に恐ろしい乗車率となった
東京発の博多行きの新幹線で5時間以上も
立ったままで博多まで移動することになった。
最終的には10月12日の朝のアシアナ便は
他の羽田発の韓国便が全て欠航になる中、
少し遅れたものの唯一欠航にならないで飛んだのだが
私と妻と彼女の決断は間違っていなかったと
私は今でも思っている。
経営者はいつでも自らの体の安全と不確定ではなくて
確定するものを選択するべきだからだ。
私は娘が土曜日の午前に無事にインチョンに飛んだことを
確認してから、仕事を早めに切り上げて
岡山駅へと向かった。
岡山駅からは便数は減るのだが、博多まで
新幹線が走っていると調べていたからだ。
しかし、岡山から博多に走っていたのは
「のぞみ」でも「みずほ」でも「さくら」でも無く
【こだま】がそれも1時間に1本走っているだけだった。
早く診療室を出て本当に良かった。
こだまだと博多まで3時間以上かかる、この次の
便になると私は飛行機に危うく乗り遅れるところだった。
これに乗ればギリギリだが間に合う!
やはり私はもっている!!
しかし、こだまはさすがに各駅に止まるので
走っては止まり、走っては直ぐに止まった。
私は何回も流れるアナウンスが凄く気になっていた。
「この新幹線が広島までは一番早く着きます!」
広島まで?
もしかして広島から「のぞみ」や「みずほ」や
「さくら」が「こだま」以外に走っているのか?
新幹線が何かの理由で送れるとこのままではやばい!
私は思い切って広島駅で降りて、新幹線を乗り換えることにした。
確かに向かいの乗車口には「みずほ」の発車時間が書かれていた。
それは今から32分後!
本当にこの「みずほ」の方が博多に早く着くのか?
駅員さんに聞いてみると、確かにこの「みずほ」の
方が早く着くらしいが、その時間差はわずか5分だった。
5分のために、私は広島駅の自由席の号車に
32分立ったまま並んだ。
博多駅から地下鉄に乗り換えて、福岡空港駅へと向かう。
私は知らなかった!福岡空港国内線と国際線が
これだけ距離があったことを!
ギリギリで福岡空港へと到着してLCCのT’sWayの長蛇の列に並ぶ。
今回のソウル行きは実は私と妻の二人だったが
長時間の移動で彼女の顔には疲れが色濃く出ていた。
私たちの番が来て、空港係員の女性が
私たちのE-チケットを見て怪訝な顔をした。
「このチケットは明日の予約のチケットですが!」