上顎洞、サイナス
大学の医局で会った
後輩が私に一言!
「中野先生は、どうして
新しい車を、買わないんですか?」
「私が新しい車を買っても、
患者さんの役には立たないからね!」
そう言い訳しながら、そんなに私の車は、見た目が「みすぼらしい」かと少し不安に思う。
私は贅沢はしたくない。
お金を使うなら、本当に生きた
使い方をしたい!!
インプラント治療とは、顎の骨の中に、
チタン製のインプラント体を植え込む治療だ。
そのインプラント治療は、骨の有る無しで、
大きく分けて2つに分類される。
骨のある場所へのインプラントの埋入と
骨の無い場所へ骨を作ってからの
インプラントの埋入だ。
特に、上顎の奥歯の場所には、上顎洞(サイナス)
と呼ばれる空洞が存在しているので、骨の無い方が
とても多い。
最近、サイナスについて思うことが多く、
サイナスに関するあらゆる本を
買いまくっている私。
上顎の場合、骨の無い場所に
骨を作る方法は3通りある。
?サイナスリフトと言って、顎の横の骨を
空けて、そこから多量の補填剤を詰める方法
?ソケットリフトと言って、顎の骨に
インプラントを植える同じ場所から
小さく穴を開けて、少しずつ補填剤を
詰める方法
?チタンメッシュを使って
垂直的に骨を増やすGBR法
?と?を組み合わせる方法もあるが
一般的には、?のサイナスリフトか
?のソケットリフトを良く使う。
サイナスリフトは術後、ひどく腫れることも多く
なるべくなら、私自身は好まない術式だ。
昨日、岡山大学歯学部で開催された
インプラントセミナーでは講師のA先生は
2mmの骨があればソケットリフトで
サイナスを上げると言われた。
私のソケットリフトの師匠である
福岡のG先生の同じ考え方を持つ。
サイナスに関する器具や機械も増えた。
まだ当院では、未導入であるが
韓国の歯科医師の先生が開発した
「ハッチリーマー」と言う道具も
イタリアの歯科医師の先生が開発した
「ピエゾサージェリ-」と言う超音波を
使用した外科器具も販売されている。
安全で安心で、腫れや痛みの少ない
インプラント治療のために
最新の器具や機械を導入したいのだが!
ハッチリーマーは、簡単に見える器具が
20万円もする。
ピエゾサージェリーは、家電ショップで
売っていそうな機械が150万円もする。
当院は先日2500万円以上掛けて
CTを導入したばかり!!
インプラント治療、頑張れば頑張るほど
お金はドンドン出てゆく!!