夕方、大学での仕事を
終えて、急いで診療室に
戻り、往診に出かける。

長年、奥様の介護を
ずっとされているＡさん！

Ａさんのお顔は仏さまのような
優しい微笑みに満ちている。

帰りの車の中のバックミラーで
自分の顔を眺める。

いったい私の顔は、他の人には
どのように見えるのだろうか？

自分で自分の首を絞めているようだが
木曜日の私は忙しい！

手帳の行動目標の欄には、「木曜日、スポーツクラブで
加圧トレーニングを受ける！」なんてお気軽に書いてあるが
本当に時間が無い。

ある歯科衛生士学校の講義は、いよいよ佳境に入る。

日本の開業歯科医師がワーキングプアなどと騒がれて
不人気になって以来、歯科衛生士学校や歯科技工士学校でも
学生さん自身が集まらないで、困っている学校も多い。

今の歯科は、チーム医療なので、優秀な歯科衛生士や
優秀な歯科技工士の育成は、今後の日本の歯科が
再び明るさを取り戻すためには必須の条件である。

優秀な歯科衛生士の育成には、教育が本当に大切だと
私は思っている。

だから、私は２校の衛生士学校の講義を掛け持ちしている。

恐らく開業医で２校以上の学校で講義を受け持つものは
そういないと思う。

なぜなら、１つの科目でさえ、９０分間教えるのは
事前の準備を含めて、本当に大変だからだ。

ましてや、２校で２つの講義を受け持つことは
決して自慢ではないが、凄く大変である。

木曜日以外、診療等に追われて衛生士学校の講義の
準備ができないので、私は木曜日の早朝と講義の後の
時間を使って、講義の準備を進めていた。

ある衛生士学校の校長先生の言葉で
「本当に優秀な先生は、学生にやる気を持たせて
その気にさせる授業をする！」言われた。

私はそれを目指していた。

単に学問を教えるだけでなく、やる気を持ってもらい
その気になってもらう授業とは？

私は自分なりに考えて、講義を組み立てて
９０分間、飽きられないで喜んでもらえる
メニューを組み立てているつもりだ。

しかし、前回の授業以上に、今日の授業では
私の授業中に、机にうつ伏せて完全に
睡眠の体制を取る学生さんが増えてきた。

その数、ざっと見渡して５名から７名！

３０数名の定員なので１５％から２０％程度の学生さんは
私の授業がつまらないと言うメッセージを送っている。

私と学生さんの年齢差は、年々広がる一方だ！

この年齢のギャップが原因か？
それとも、私の授業が単に面白くないだけか？？

それとも理解できないのか？？？

不安は募る！

目の前の人の反応が無反応ならば
話す側は本当に話しにくい！！

それを身をもって体験した一日だった。

この経験もまた良い勉強とそんな風にさらっと言ってみたい

岡山の歯医者
「なかの歯科・矯正歯科クリニック」 院長中野 浩輔

• 昭和62年3月 岡山大学歯学部 卒業
• 昭和62年4月 岡山大学歯学部第一補綴科 研修医
• 昭和63年4月 岡山大学歯学部第一補綴科 文部教官助手
• 平成4年4月 「なかの歯科クリニック」を開設

当院は、岡山市北区矢坂東町での開院当初から3つのスローガン「待たせない」「痛くしない」「よく説明する」を掲げた歯医者作りをしています。