侵襲性歯周炎
友人のH歯科医院の
スタッフ3名が当院に
見学に来院される。
彼女たちの質問や、目の付けどころ、
着眼点が凄い!
これからも志を同じくする歯科医院とは
スタッフ全員で共に成長できるような活動がしたい!!
昨日のJIADSの吉野先生の講演は、
私の歯周病に関する知識が、10年前からストップしている事実を
思い知らされた。
今の歯周病は、慢性歯周炎と侵襲性歯周炎に分類される。
侵襲性歯周炎とは、以前は若年性歯周炎や急速進行性歯周炎と呼ばれていたが、1999年にアメリカ歯周病学会により発表された、歯周疾患の最新分類の名前だ。
歯周病は細菌が感染して起きる感染症だが、当院では細菌検査や血液検査を
行ったことはほとんど無い!
しかし、吉野先生は侵襲性歯周炎の治療には細菌検査が必須だと言われた。
なぜなら、侵襲性歯周炎の治療には、通常の歯周病の治療、
例えばスケーリング・ルートプレーニングや歯周外科治療に加え、
薬物(抗菌剤・抗生物質)による治療が必ず必要だからだ。
歯周病の薬物療法、抗菌療法をきちんと行うには、原因菌の特定が必須となる。
私が恥を忍んで質問した結果、侵襲性歯周炎の抗菌療法について、
私は具体的に理解できた。
A,a菌という細菌とRedComplexの組み合わせでは、
メトロニダゾール(抗原虫剤、商品名フラジール)と
アモキシシリン(ペニシリン系抗菌剤 商品名サワシリン)
を2週間から4週間長期で使う!
RedComplexのみでは、当院で使用しているミノマイシンや
ジスロマックの選択でOK!
ただし期間が3日間や1週間ではなくて、3週間から4週間の連続投与を
行わないといけない。
水曜日も金曜日もおそらく侵襲性歯周炎と思われる若くして多くの
歯を歯周病で失われた方が当院に来院された。
侵襲性歯周炎の治療は、困難だし、そんな方にインプラント治療を行うのは
通常より失敗するリスクが高まる!!
当院は歯周病の治療を希望されて多くの患者さまが来院される。
そんな当院にとって昨日の吉野先生の話はとても参考になり
かつ大いに刺激を受けた。
しかし、1つの大きな問題にぶつかった!
この侵襲性歯周炎に対する治療法を選択すると健康保険が全く使えないのだ!
最後まで歯周病の治療は保険外の選択となる。
「患者さんにとって最善の治療を進めるべきだ!」
そう言われるのもよくわかるが、
「なぜ他の医院では保険が効く歯周病の治療が、
この医院では保険が効かないのか?」
「儲け主義ではないか?」
そう思われるのが、実は怖かったりして!!