散髪屋さんで!
歯科衛生士学校の授業で
「人生の50のリスト」のワークを行う。
このネタ本はロバートハリスさんの
「人生の100のリスト」
授業を前に本棚でこの本を探すも
いつまで経っても出てこない!
それもそのはず!私の本棚は2重3重に本が溢れて
どうしようもない状態になっている。
私が一番先にしないといけないことは、整理整頓!
人生では捨て去ることも、重要である。
歯科衛生士学校の90分間の授業は楽しい時間はあるのだが
私にとっては毎回真剣勝負でかなりエネルギーを消費する時間でもある。
授業が終わってぐったりする体を引きずって、私は散髪屋さんへと向かった。
今日は短なる散髪だけでなく、私の髪にとってとても大切な白髪染めの日だった。
(私の頭は、もはや白髪染めの力を借りないと、どうしようもないほど、恐ろしい状況になっている!)
疲れていた私は散髪屋さんの椅子でウトウトしていると
隣の方の話声で目が覚めた。
私が気がつかないうちに隣の椅子に新しいお客様が入られたらしい!
「丸刈りがどうですか?
五分刈りと、三分刈りの違いは??」
おや、この話し方!
特徴がある。
もしや〇〇大学のA教授?
しかし怖くて横がむけない。
マスターがA教授のお名前を呼んだ!!
ビンゴ!!A教授だ。
実はA教授と、A教授の奥さまは数年前までは
当院の患者さまで、お二人とも院長の私が担当をさせてもらって
歯の治療を受けて貰っていた。
しかし数年前から、パッタリとお二人の当院への来院は途絶えた。
私の歯の治療に満足されなかったのか?
それとも当院の対応に何かまずさがあったのか??
以前は当院に、歯の治療で来院されていたのに
何らかの理由で、今は当院に来院されていない人に
お会いするのは、私にとっては恐怖以外の何物でもない。
いきなり、私の歯の治療について、お叱りを受けるんじゃないか?
いきなり、数年前に私が治療した歯の具合が悪いと苦情を言われるんではないか?
気が気ではない!!
マスターが私の名前を呼ばないように心の中で祈る!!
後から来られたA先生は、私より早く散髪屋さんを後にされた。
帰られてから少し後悔した。
声をかけないと、何もわからないではないか?
行動しないと何も変化しないではないか?
「もし差し支えなければ、当院に来院されなくなった理由をお聞かせ願えませんか?」
その一言がどうして言えなかったのか?
自問自答しながら、前の鏡の自分の姿が目に入った。
その時の私は特別配合の白髪染めで頭は金髪になっていた。
その上におばちゃんがお風呂で被るような
大きなビニールキャップを被っていた。
正直、むちゃ不細工だった!!
その不細工な姿で声をかけた
姿を想像すると?
うーん!どちらが正解か?
答えは出ない!!