サンパウロでオールオンフォー、ザイゴマインプラント研修 その13
オペコース、後半はデジタルの補綴や
ボトックス等のハンズオンのコースだった。
私は週末に松江で開催される
中国四国インプラント学会で発表する
予定にしていたので、前半の6日目の
夜にサンパウロを出発してまた
39時間かけて日本へ戻ることになっていた。
他の参加者の多くは後半にまで残られるみたいだが
私だけ水曜日の午後5時にホテルロビー集合で
空港まで送って貰うことになっていた。
いよいよ最終日が来た。
主催者のダン先生からは当初は
私ともう一人のアメリカ人歯科医師の
帰る時間をホテルロビーに午後4時集合と
言われていた。
サンパウロの空港は混むため
3時間前のチェックインを薦めるためと
サンパウロの道路事情は慢性的な
大渋滞で2時間程度空港まで
掛かるからと言われた。
私の出発は午後9時45分
飛ばしてもらえば何とかかるはず。
私は無理を言って出発時間を午後の5時に
変更して貰った。
午後のオペは2時半から始まる。
午後4時にホテル集合では麻酔と
切開と途中で帰らないといけない。
午後5時に変更してもらったため
午後4時40分までギリギリに診療して
その日の午後もクアッドザイゴマと言う
4本のザイゴマインプラントを埋入した
段階で後の処置は日本人のM先生に
任せてホテルへと戻った。
しかし3日間で6人のザイゴマインプラントのオペ
オペ三昧のオペ合宿であった。
私は39時間かけて日本の裏側まで来た甲斐があったと思っていた。
そして空港に向けて出発。
もう一人のアメリカ人歯科医師の先生の忘れ物の関係で出発が10分遅れた。
メインの道路に出た途端いきなり大渋滞が始まった。
止まっては少し進み進んでは止まるを
繰り返していた。
グーグルマップでは空港までの道は途中までは
真っ赤で2時間以上かかると表示されていた。
途中で全く止まってしまい、ほとんど車が動かなくなってしまった。
ホテルを出発して1時間が経過
2時間が経過してもほとんど車は動いていなかった。
私が甘かった、最初に訪れる街では
交通事情は事前に確実に確認する必要があった。
スマホでサンパウロ国際空港の最終チェックイン時間を
調べると、近距離で2時間前、長距離で90分前と書かれていた。
シカゴは長距離だろうか?
なら7時45分にはチェックインをしないと
いけない。
既にホテルを出発して2時間30分が経過して
後15分でチェックインしないといけない時間に
なっていた。
最悪を考えて乗れないときは
どのルートで日本に戻ろうかと検索していた。
しかし当日に空きがあるフライトは
ほとんで無く、あっても正規料金のため
バカ高い!
しかし私は経営者として最悪も想定して準備しないといけない。
もう一人の先生は私より1時間以上フライトの
時間が遅かったので、焦る様子は無かったのだが
運転手の人にサンパウロの交通はいつもこんなに
バッドなのか?と何度も聞いていた。
本当に本当に渋滞がひどい。
さっきまであれだけ好きだったサンパウロの街が
私はだんだんと嫌いになっていっていた。
とにかく進まない!いつも大混雑なのか?
道の間をぬいぐるみやおもちゃの売り子が
普通に歩いてもの売りをしていた。
こんな時はまずはWEBチェックインだ。
私はANAでチケットを取っていたのだが
ANAからは他社の運航便なのでチェックインは
出来ないと拒否をされた。
ユナイテッド空港のサイトにログインして
WEBチェックインしようとすると
アメリカの具体的な住所を書けと要求する。
私は単なるトランジットだったので
適当にシカゴ空港の住所を入れて
WEBチェックインを済ませたのだが
本当に上手くいったかどうかは不明であった。
結局3時間20分もかかり午後8時30分に何とか
サンパウロ空港の第3ターミナルに到着した。
チェックインまで1時間15分と1時間半を切っていた。
またユナイテッド航空のカウンターのプライオリティレーンも
長い列となっていた。
このまま1時間を切ると搭乗を拒否されるのだろうか?
海外の航空会社が非情なことは私は過去何度も経験していた。
私の順番はまだ来ないか?
まだ来ないのか?
その時に奇跡が起こった。
「シカゴ?」シカゴ?」と
シカゴ便に乗る客はいないかと
カウンターの係員が大きな声を上げた。
私を含めて数名の方が手を挙げて
前の方を飛ばして優先的にチェックインを
してもらい、シカゴから成田
羽田から岡山までのチケットも全て
発券してくれた。
これで何とか予定通り日本に戻ることが出来る。
私はサンパウロに到着時に5万円の
日本円をブラジルレアルに両替した。
セミナー中は本当にホテルと診療室の
往復だけで買い物をする時間は全く無かった。
最後の空港でスタッフに留守で迷惑をかけた
当院のスタッフに5万円でサンパウロの
お土産を買おうと思った私の気持ちは
私自身の時間管理の甘さに夢と消えた。
長い列の出国審査を終えて出発カウンターに
到着したときは既に搭乗は始めっていた。
全ては私が決断したことであり
全ては自己責任である。
サンパウロでオールオンフォー、ザイゴマインプラント研修その12
サンパウロは私は初めての南米であり治安が悪いから夜はホテルから絶対でないようにと何度も釘を刺されていた。そのため、今回の…