虫歯治療において、患者さんの不安や痛みを最小限に抑える方法の一つとして、カリエスプロ（カリソルブ）が注目されています。この治療法は、従来のドリルを用いる方法に代わるものとして、多くの歯科医院で採用され始めています。今回は、カリエスプロのメカニズムとその利点について詳しく解説します。

カリエスプロの原理

カリエスプロは、化学的に虫歯部分のみを除去するジェル状の薬剤を使用します。この薬剤を虫歯に直接適用し、特定の時間放置することで、病的な歯質だけを柔らかくし、簡単に取り除くことができます。この方法は、健康な歯質を保ちながら虫歯を効率的に治療することを可能にします。

ドリルを使わない治療の利点

1. 痛みの軽減：ドリルを使用しないため、治療中の痛みや不快感が大幅に軽減されます。これにより、歯科治療に対する恐怖心を持つ患者さんでも安心して受けることが可能です。
2. 健康な歯質の保護：カリエスプロは虫歯の部分のみをターゲットとするため、必要以上に歯質を削ることがありません。これにより、歯の強度を保ち、長期的な健康を維持できます。
3. 治療時間の短縮：薬剤を適用し、虫歯部分を取り除くプロセスは比較的迅速です。これにより、クリニックでの待ち時間や治療時間が短縮され、患者さんの負担が軽減されます。

カリエスプロの適用

カリエスプロは特に初期から中期の虫歯に有効で、完全に神経に達している重度の虫歯には適していません。そのため、定期的な検診が非常に重要であり、早期発見・早期治療が可能になります。

まとめ

カリエスプロ（カリソルブ）は、現代の歯科治療において重要な役割を担う技術です。痛みを伴わず、健康な歯を守りつつ効率的に虫歯治療を行うことができるため、多くの患者さんにとって選択肢となり得ます。今後もこの技術の普及とともに、より多くの人々が恐怖感なく歯科治療を受ける日が増えることを期待しています。

岡山の歯医者
「なかの歯科・矯正歯科クリニック」 院長中野 浩輔

• 昭和62年3月 岡山大学歯学部 卒業
• 昭和62年4月 岡山大学歯学部第一補綴科 研修医
• 昭和63年4月 岡山大学歯学部第一補綴科 文部教官助手
• 平成4年4月 「なかの歯科クリニック」を開設

当院は、岡山市北区矢坂東町での開院当初から3つのスローガン「待たせない」「痛くしない」「よく説明する」を掲げた歯医者作りをしています。