坐禅断食その2
仕事が終わり、着替える暇もなく
急いで岡山大学歯学部へと向かう。
同窓会の理事会に参加するからだ。
しかし病院の入り口で3分ほど待ちぼうけ!
最近セキュリティの強化により休日や夜間は
暗証番号を入力しないと病院に入ることが出来ない。
暗証番号を知らないと病院に入れないのだ!
寒い中、立ちすくみながら、本当に嫌な世の中になってきたとつくづく感じる。
坐禅断食2日目は5時前から他の部屋の物音でゴソゴソと起き出す。
ボーっとした意識の中、着替えて会場に向かおうと思うも力が入らない!
眠い!どうやら睡眠不足のようだ。
食べてない上に、寝ていないとは、これは少しキツイ!
ボーっとした頭で坐禅をしているのか?意識を失っているのか?
訳のわからない坐禅を数回繰り返す。
少し長い休憩時間に部屋で30分ほど少し眠ってから体調は何とか元に戻った。
人間は呼吸しないと生きてゆけないし、食べないと生きてゆけないことは理解しているが、例え2日間や3日間とはいえ、食べ物を全く取らないと、体がどんな風に反応してそれに応じて感情がどのように揺れ動くのか?自分で体感することも面白い。
何事も体験しないとわからないことがある。
2日目は早朝から夜まで10回以上の坐禅を繰り返して1日を過ごした。
当初は暇で暇で仕方が無いと思っていた坐禅断食だが、参加された方々と
休み時間に話をすることは私にとって、とても大きな刺激になる。
結局スーツケース一杯に詰め込んだ多量の本は日本のビジネス書を
わずか2冊読む時間しか取れなかった。
中野裕弓さんと彼女の最新の翻訳書「賢者のプレゼント」の話で盛り上がる。
この内容の本を監訳ではなくて、自分で全て翻訳したのは
さすがにイギリス9年、ワシントンDC4年の華々しい経歴を持つ中野さんだからである。
私も実はアメリカで発売されている歯科の本を自分で翻訳して日本で発売したいと思って、数冊の英語の本を持ち込んではいたが最後まで1ページも開かれることは無かった。
しかし食事をする時間が取らないで早朝6時前から活動を始めると
1日の時間は限りなく長いように感じる。
2日目の夜こそ変なテレビは見ないで本の1冊でも読もうと思うが
2日目は温泉に入った後、やはりしんどくなって早めに就寝した。
3日目のメニューもそつなくこなし、私の2回目となる座禅断食は全て終了した。
今回会場で私は「野菜たっぷり重ね荷レシピ」の本を買っていた。
会場からの帰りに自宅に直行するのでは無くて
私は近所のマックスバリューに向かって坐禅断食後の1週間の私の
食材を購入した。
その中で私が食べる『核』として「野菜の重ね煮」を考えていた。
初心者用に「にんじん」と「玉ねぎ」と「しいたけ」を角切りにして
水を入れないでルクレーゼの鍋で50分ほど弱火でコトコトと火を入れてゆく。
調味料は少しの塩だけで後は一切何も加えない。
焦げ付くので無いか?と心配する私の不安をよそに
初めての重ね煮は出来上がった。
「にんじん」と「玉ねぎ」と「しいたけ」だけの重ね煮は凄くうまかった。
野菜から出たスープがこれまた絶妙にうまかった。
これから1週間私は完全ベジタリアンとなり、
体重を50キロ台に落とす!!