土曜日は私の大失態で
友人家族に大きな迷惑をかけてしまった。

日曜日は絶対に失敗はできないと
私は早朝からコンビニで、岡山のガイドブック「るるぶ」と
冷たいミネラルウォーターと冷たいお絞りを買い込んで
待ち合わせのホテルに直行した。

私の友人は大のホテル好きで、各国のアマンなど高級ホテルを
泊まり歩いている。
車のＢＧＭはフィリピンのアマンプリのＢＧＭ！
カシータの高橋さんから直接頂いた私のお宝ＣＤを車にセットした。

前日からあるとあらゆる状況を考えて予定を3通り用意していた。

日曜は天気が晴れたために、第1希望の直島に向かうことにした。
車で宇野港へ向かい、予定していたフェリーに乗船した。

（直島は香川県で岡山ではないがこの際は少々反則技も目をつぶろう！）

車ごと船に乗り込むフェリーはお子様達は初体験だったようで
フェリーは大変好評を博した。

直島に付いた私は真っ直ぐにベネッセハウスへと向かった。
このベネッセハウスは、ベネッセの福武さんの熱い多いが沢山詰まった素晴らしいホテルで世界のアマンに泊まった経験のある友人も
安藤忠雄建築のわずか16室のベネッセハウスのハードには
いたく感動してもらった。

前日に電話で無理をお願いしたら、ベネッセハウスの責任者の方が
わざわざ私達のためにホテルの中を案内してくれて
ホテルの運営に関しても詳しく説明してくれた。

これでかなり私の株が上がった。

ベネッセハウスの後は、地中美術館に向かった私達は現代アートを堪能する。
しかしここのモネの睡蓮は何度見ても飽きないほど素晴らしい！

帰りも万が一があるといけないので、早めのフェリーで宇野まで帰る。

宇野港近くの海が見えるカフェレストランでランチタイムを
予定していた。

電話番号も調べて、ナビにまで登録していた。
しかし、しかし、なぜかそのカフェレストランが見つからない！
何度も何度も電話して場所を確認するも
なぜかその場所が見つからない！

海沿いの道を3往復した結果、あきらめて
別のレストランに向かった。

予定を外して金甲山の方へ回ったので
レストランの当てが全く無い！

そういえば築港の方にアンリュールと言うレストランが昔あったが
今はあるのだろうか？

たしか新岡山港の大きな橋のこちらサイドに海が見えるレストランがあったはずだ。
私が学生時代に新しく橋がかかり、そのレストランもオープンした記憶があった。
時計の針は午後2時を過ぎ、お子様のお腹も限界が近い様子！

新岡山港の方へと車を走らせた私はある海が見えるレストランに車を止めた。

そこの店のショーウインドゥの蝋細工のメニューを見て嫌な直感が走った。
「しょうが焼き定食」「トンカツ定食」

エッ！和風レストラン？？

先ほど同じ道を３往復した私はここで別のレストランに行く勇気は残っていなかった。

そのレストランは年配の夫婦が切り盛りしていた。
私が学生時代は恐らく５０代であったその夫婦は
今や７０代を過ぎているようだった。

そこでは全てがスローだった。

しかし敬老の日を前に私は文句は言えなかった。

何とか遅いランチを食べた私達は今度こそリベンジと
後楽園へと車を走らせた。

しかし少し前から降り始めた雨は後楽園を前にして大降りになっていった。

小さなお子様に風邪をひかせてはいけないと後楽園は中止にして
岡山城のみ車内から見学をした。

外はひどい雨！池田動物園も、牛窓も、チボリ公園も私のプランは
この雨で全て流されてしまった。

まずい！行く場所がなくなった。

とりあえず岡山空港へと車を走らせながら
果物好きな友人の家族に、空港への道すがらに数件ある
果物の直売所で安くて新鮮な果物でもお土産に買おうと
私は決めた。

空港へ向かう途中で「津高マスカット祭り」の看板が何枚も立っているのに
気がついた。

「9月16日限り、津高マスカット祭りはコチラ！」

これは渡りに船である！
このマスカット祭りで飛行機の時間まで楽しく過ごそう！

そう思った私は看板に導かれるままに車を走らせた。

私の車は津高をとうに過ぎた。誘導看板を何枚も何枚も通り過ぎるも一向に会場に着かない！

空港へと近づいたが、それでもなぜか津高マスカット祭りの会場には付かなかった。

岡山空港をはるかに行過ぎた場所に「津高マスカット祭り」の会場はあった。

「この場所のどこが津高なんだよ！」
と言う私のつっこみを空しく
「津高マスカット祭り」の会場係りのおばさんは
「祭りは4時に終わったよ！」と冷たく言い放つのだった。

人生はアクシデントの連続である！
アクシデントに遭遇した時こそ
その人間の真価！人間力が問われる。