ピンクのべちょべちょ
今日の岡山は朝日が大変気持ちよく
拍手を打って朝日にお願いをする。
「今日も素晴らしい一日でありますように!!」
今当院はおめでたいことのラッシュ!
2名のスタッフが産休に入っている(出産しても当院に復帰してくれるだけで
当院にとってはとってもありがたい)
1名のスタッフは今日から新婚旅行!(結婚しても当院で勤務してくれるなんて
当院にとってはとってもありがたい)
しかしどう計算しても今は通常より3名スタッフが少ない。
いつもなら私の横には衛生士さんか助手の方がいてアシストしてくれるのだが
急患や新患の方が多い今日は一人で診療を進める場面も多かった。
歯の型を採る材料に「アルジネート「と言う材料がある。
ピンクのべちゃべちゃしたあれだ!!
このアリジネートは粉末と水を混ぜると反応して固まる性質を持つ。
そのアルジネ-トをうまく錬るにはコツがある。
①ラバーカップと言う容器にきちんと計量カップで計測したアルジネートと
ふんわりと入れる、初心者はこの「ふんわり」が難しい。
②水もきちんと計量カップで計量する。この時期は水道水でOKだが、夏場には
冷蔵庫で冷やした冷水を使用する。水の温度管理も重要だ。
③ラバーカップにアルジネートと水を加えて、スパチュラと呼ばれるへらで
最初はゆっくると段々スピードを増しながら混ぜ続ける。ここが一番大切なステップ!
決して気は抜けない!
④最後はホイップクリームのようなアルジネートが完成すれば出来上がり!!
私は大学時代は補綴科というセラミックの被せや入れ歯を専門に扱う
教室に在籍していた。
そのために自分の診療や先輩の先生の診療のアシストで
アルジネートの扱いにはとても自信があった。
開業して最初のスタッフにアリジネートの研修をしたのは、何を隠そうこの私!
「院長、アルジネートの錬和うまいですね!」とよく誉められたものだ。
今日もアルジネートと水をきちんと計測して混ぜ合わせる。
うん!水が多すぎる、粉を加える!今度は粉が多すぎた!!
急いで水を加える!今度は水が、水が、多すぎた!!
ホイップクリーム状になる予定だった私のラバーカップの中の
アルジネートはどんどん量だけが増えてゆく。
「院長、私が錬りましょうか??」
見かねたスタッフが遂に私に声を掛けた。
「いや大丈夫!この私アルジネートを錬ることにかけては誰にも負けたことが無い!」
そう言いながら、スタッフの白い目が痛い私であった。