ホテル体験記 「 エクシブ鳴門 ( 徳島県 ) 」
ここはあらかじめ断っておくがホテルではない。 会員制のリゾートクラブ「リゾートトラスト」が運営している。 あるときにDMで香川の高速道路が繋がり岡山市から90分でリゾートまで行けるようになることを記念して特別体験宿泊をしませんかと誘われた。
妻の誕生日に何をプレゼントしようかと迷っていただけに「物より思い出!」とありがたくオファーを受けることにした。 もちろん会社の目的はリゾート会員権を売ること!このオファーは見込み客を集めることは百も承知だったが金曜日に明日の宿泊はOKかと電話すると、大阪の営業所から昼休みに医院に営業マンが来てびっくりした。
なんて早いのだろう? 来るのが早すぎて売れていないのかと疑ってしまう。
法人で入ればスタッフの福利厚生になるかもと思っていたが営業マンの素晴らしく高そうなよくできたパンフを見て価格にびっくりした。 1年に12回ほどの宿泊権利!(マンションの1部屋に12人のオーナーがいる。)が安くて1200万、高くて3800万!
営業マン曰く「高いところから売れてゆきます。」「関西のある歯科医師会では会員のうち何割かがリゾートの会員です。」まじかよー?バブル全盛期でもあるまいし、大阪の歯医者ってそんなに儲かっているの?
と思って、後からHPで確認したところ確かに一番高いランクのSクラスは既に販売終了になっていた。あるところにはあるのねと感心した。
次の土曜日、診療終了後、妻とドライブがてら鳴門に向かった。 しかしまだ香川の高速は全線開通していなかった(2週間早かった!)ため以外に時間がかかり2時間半の長旅となってしまった。
エクシブの外見はそれこそ南仏のリゾートがイメージらしいが南仏より素晴らしく綺麗な建物でロビーには人があふれジャズシンガーがジャズを歌っていた。(おーっ!と感動したのも最初だけ)
しかし客層がお子様ずれ、ファミリー層が多く3世代の家族も多くいた。 利用客はお金持ちをイメージしたが(本当は皆とんでもないお金持ちかもしれないが?)イメージ倒れになってしまった。
また室内は和室が真ん中にデーンとあり南仏ではなく、紀伊のリゾートマンション程度の内装には正直がっかりした。 レストランは多くイタリアンは量も品数も多く味も悪くなかったが値段はそれなりでワインを頼むと東京の高級イタリアン並の料金となる。(お金持ちのかたはいいのだろうが)
翌日の高い値段の朝食はパスして高松でうまくて安い讃岐うどんを食べて帰ることにした。 チェックアウトの時に今回は会員のかた以外でも利用できる特別宿泊の案内であって決して無料宿泊キャンペーンではないことに気がつき大いにがっかりした。
部屋に空きがあれば貸し出して安くない料金をチャージしてその上、もしかしたら馬鹿高い会員権を買ってくれる見込み客を集める『会社』に取ってはまったくリスクが無くおいしいキャンペーンにまざまざ乗せられたことにまだまだ甘いなと思った。
でも営業マンのあのトークでは誰も心が動かなく買わないよ!きっと。 もっとセールストーク、マーケティング勉強したらなんて3杯目の讃岐うどんを食べながら思った。