第2、第3のトラブル
後は何とかなるとそう思っていた。
海外の空港で言葉も通じにくい中、トラブルの際に
瞬時の判断をすることが求めれれるのだが、
ここで私は大きな致命的なミスをいくつかしていたことに
後で気づいた。
ワイファイの機械をスーツケース内に仕舞っていたので
私は空港で15分間だけ無料のワイファイに登録した。
今から飛ぶはずのバルセロナの情報を仕入れるためだ。
スペインのガイドブックも残念ながらスーツケース内だ。
スマホで検索して驚いたのだが
バレンシアから近い都市はマドリードだった。
スペイン新幹線で1時間と少しの都市は
バルセロナではなくてマドリードだった。
バルセロナとバレンシアは急行でも
3時間以上の距離があったのだ。
スペインのガイドブックとワイファイの機械が
手元に無かったので、全ての確認が後手後手に回り
結果としてドンドンと傷口を広げてしまった。
まあ何とかなるか?
機内で私は中村天風先生の本を読んでいて
私に足らないものは肝力
肝っ玉の大きさだと感じていたからだ。
どんな時も、焦らず、怒らず、愚痴を言わないで
全ての状況を受け入れて笑顔で感謝する気持ちを
私はいつなんどきでも忘れてはいけない。
小さな手荷物と、PCだけ持った私は
遅れに遅れたバルセロナ行きのエールフランスで
深夜12時前に何とかバルセロナ空港まで到着した。
当初の予定では10時過ぎにバルセロナに到着する予定が
1時間30分以上出発がディレイしたので
結果として深夜の12時過ぎの到着になった。
10時すぎなら急いで移動すればバレンシア行きの
急行や高速バスに乗ることができるかもしれない。
しかし、深夜の12時を回ると、そこからの
移動は難しく、今度はバルセロナでホテルを
探す新たな仕事がでてきてしまった。
明日は早朝から急行でバレンシアに移動するので
バルセロナの中央駅周辺にホテルを探すのか?
それとも空港周辺で例えばエアポートホテルで宿泊して
翌日中央駅まで移動するのか?
駅周辺のホテルなら早朝から時間があれば
サクラダファミリアなどのガウディの建築を
この目で見ることができるかもしれない。
しかし、ヨーロッパの都市で駅周辺は、どこも
治安が悪く、すりやひったくり、また日本人を
狙った犯罪が多発している。
特にワールドカップで既に敗退した
スペインのバルセロナ周辺は気をつけるようにと
友人からアドバイスを私は受けていた。
深夜12時を回ったバルセロナ空港は
ほとんどのショップが締まっていて
照明も落とされていて私は安全を考えて
空港周辺のホテルを探そうと思っていた。
スーツケースの中のガイドブックと
ワイファイがあれば今からパソコンで
探すことは決して困難ではない。
そこで新しいトラブルが起こった。