おもてなしの力
毎日のように多くの患者様から
ご意見やご相談やお叱りやお誉めの声の
メールを頂く。
私たちは医療従事者なので
どうしても病気、悪いところ、疾患、欠点に
目がゆく傾向にあるのだが
ありがとうの声や、お誉めの声も
スタッフにしっかりと伝達しないと
いけないと心からそう思う。
スタッフが心の底から歯科の世界で
働いて本当に良かったと感じられるように!
先日の盛岡の2日間
私たちは本当に有意義な時間を過ごした。
盛岡と岡山のアクセスは決してよくないので
土曜日の診療を私たち3名はクローズする
必要があった。
どうせ休むなら被災地を見学したい!
私の熱い思いを汲み取って下さった
東北の先生方4名は早朝から私たちを
迎えて頂き、終日行動を共にして頂いた。
4つの歯科医院も私たちと同じように
診療をクローズされたはずだ。
被災地の見学のあと、生憎の雨の中
世界遺産に選ばれた平泉の中尊寺金色堂の
見学へと向かった。
金色堂の素晴らしさ、凄さは、やはり実際に
目の前にしないとわからないと感じたのだが
展示館?の3体の大きな仏像には
度肝を抜かれた。
ヒシヒシと何かを感じる空間であった。
懇親会の会場である、お寿司屋さんに向かった。
北東北の多くの先生方と
私はこの懇親会でお話をさせて頂いたのだが
驚いたのは、皆さん、自己紹介からよく話されること
そして、日本酒をよく飲まれることだ。
私は基本的にお酒に弱く
過去の手痛い失敗から日本酒と焼酎は
基本的に飲まないことにしている。
懇親会で私が飲む飲み物は、烏龍茶とビールと
ワインを少々、今まではこれが全てだった。
しかし、このお寿司屋さんには集まる先生方は
手に手に地元の滅多に手に入らない貴重な日本酒を
持参されていた。
「中野先生、折角なんで一杯だけどうですか?」
私は珍しく日本酒を口にした。
フルーティですっきりしていて、飲みやすいお酒に驚いた。
2杯、3杯と飲むにつれ、私の人格を取り巻く
分厚い鎧が剥がれてゆき、おもてなしの心の熱い
先生方との懇親は凄く楽しいひとときだった。
日曜日の早朝、ホテルで5時55分に自然と目が覚めた。
鏡を見ると顔が赤く、熱が少しあるようで
体がだるかった。
昨日、被災地や平泉で雨に打たれて風邪を引いてしまったのか?
それても昨日の日本酒とワインで????
どちらにしても、今からが本番である。