虫歯治療を考える
山陽新聞の一日一題の書
き手に私は選ばれたいと
強く思っている。
だからこれから12回山陽
新聞に連載しているつも
りで原稿を書く。
山陽新聞の関係者に知り
合いがいればぜひご紹介
を!
【虫歯について考える】
虫歯のことで悩まれている
方は多い。虫歯の治療が大
好きな人なんて聞いたこと
もない。誰もが、あのキー
ンと嫌な音と無気味な振動
をさせる虫歯治療は大嫌い
なのだ。
果たして、人間にはいつ
から虫歯が出来始めたのか
調べてみると20万年前の
骸骨から最古の虫歯が見つ
かっていることから、20
数万年に出来始めたと言わ
れている。
人間は進化の途中、類人猿
のころは四足歩行していた
それが二足歩行をするよう
になり、火を使うように進
化した。この進化が皮肉な
ことに、火で焼いたものを
食べることで、食べ物が歯
にくっつき易くなり、虫歯
が始まったと言われている
では虫歯治療はいつ頃か
ら始まったのか。答えは今
より150年から200年前から
虫歯を治療することが始ま
ったと言われている。それ
までは虫歯は、放置される
か抜歯をされていた。今の
ような虫歯の保存治療が始
まったのは世界でも意外と
最近のことなのだ。
14代将軍徳川家茂は虫歯が
多いことで有名だ。家茂の
骸骨からは、処置をされて
いない多くの進行した虫歯
が見つかっており、家茂が
20代の若さで夭折したのは
虫歯により炎症が原因とも
言われている。
今よりわずか200年前までは
徳川将軍と言えども、虫歯
の治療は行われていたかっ
たのだ。
今は歯科医院に行けば、き
ちんとした、虫歯の治療が
可能であり、良い時代に私
たちは生まれてきたと言え
るのだが、今の虫歯治療に
も大きな落とし穴がある。
虫歯→削る→詰める→治る
→虫歯の再発→虫歯
数年前に治療して完治した
はずの歯に新しい虫歯が出
来たり、銀歯が取れて中が
虫歯になっていますと言わ
れた経験は多くの人にある
と思う。
実は現在の技術を使用して
最新の虫歯治療を受けても
虫歯治療には限界があるの
だ。治療した後に、予防を
しなければ、せっかく嫌な
思いをしながら受けた歯が
長持ちをしないのだ。
ぜひ歯科医院を治療だけで
なく予防で利用してもらい
たい。