幼稚園での虫歯予防イベント
天満屋で数個のお菓子の
詰め合わせを買って
大学病院の医局にご挨拶に回る。
その姿はまるで生命保険の
勧誘のおばちゃんの様!
お呼びでないとわかりながら
あきらめないことが肝心と
奥歯を食いしばる。
顔見知りの今の歯学部6年生数名が8階で、
私に笑顔と言葉を投げかける。
今の6年生は、一診(いっしん)と言って
6年間で一番大変な時!
その彼らの笑顔に、私は元気を貰う!!
あきらめません!勝つまでは!!
昨日の水曜日、校医をしている幼稚園
今日の木曜日は、英語幼稚園で、それぞれ
虫歯予防のイベントを行う。
校医をしている幼稚園の今年の検診の結果は抜群に良かった。
年少さんの虫歯ゼロ率 約80%
年長さんの虫歯ゼロ率 約60%
私が十数年校医をしている中で、最高の結果となった。
このまま進むと、岡山市は虫歯予防先進市となるのも
時間の問題だ。
2008年の厚生労働省の調べでは、幼稚園の虫歯ゼロ率は約50%。
この幼稚園の数字は抜群に良い!!
今の子供の虫歯が減少した大きな原因の1つに
フッ素入りの歯磨き粉の使用がある。
フッ素は、虫歯予防の中では最も効果の高いものと言っても過言ではない。
今の幼稚園では、お昼ごはんの後で、フッ素入りの歯磨き粉を使って
園児は皆歯磨きをしている。
しかし、この幼稚園でも、フッ素入りの歯磨き粉を使って
園児全員が歯磨きをするまではかなりの紆余曲折があった。
岡山市内でも、幼稚園や小学校で、昼食後に歯磨きをしない
園や学校は少なくない!
私が十数年前に初めて、この幼稚園の校医をしたときは、お昼の後には
歯磨きは行っていなかった。
なぜか?
それは、歯ブラシの衛生的な管理が、幼稚園では困難と言われたからだ。
4歳や5歳の子供なので、歯ブラシを使って歯を磨くだけでなくて
窓のサッシや、教室の隅まで、丁寧に磨いてくれる子供たちがいる。
口の中に入れる歯ブラシを、園では責任を持って管理できないと
言われると、どうしようもない!!
また、フッ素入りの歯磨き粉の使用は、もっと困難を極めた。
当院でもそうであるが、100人に1人位の割合で
フッ素は毒物なので、自分の子供には絶対使わないで!と
言われる保護者の方がいらっしゃる。
フッ素の安全性はWHOが既に提唱している!!
幼稚園全体でフッ素入りの歯磨き粉の使用は、保護者の方の
全ての同意が必要なのだ。
ある年に、保護者の方の全員からの同意を得た途端
私は、園児1年分、段ボール1箱のフッ素入りの歯磨き粉を
この幼稚園に寄付をした。
そして後戻りできないように、毎年1年分のフッ素入りの歯磨きを
送り続けている。
そして、昨年からは、園内では英語のみの教育を行っている
英語幼稚園(ISOE)さんからの依頼で、検診と虫歯予防の
歯磨き指導を行うようになっている。
この幼稚園では、日本語の会話はNGである。
早口の男性の先生の英語が、60%しか理解できない!
難しいコメントは、英語力の高い歯科衛生士のOに全てふる!!
そして今年のイベントも無事終了!
園児の「サンキュー」の言葉が可愛らしい。
よし!来年は100%英語での紙芝居に挑戦だ!!
当院のスタッフは1年間英語の勉強に励むように!!!