海外旅行にはパスポートを!
驚いた!
2冊のパスポートは、2冊とも
私のパスポートだった。
私は2か月前に、10年前に作ったパスポートの
有効期限が切れてしまって、新しいパスポートを作っていた。
私が、自分と妻の二人分のパスポートと思い込んでいたものは
私の新しいパスポートと、私の古いパスポートだった。
海外旅行には、パスポートと少しのお金さえあれば、あとは何とかなると
えらそうに嘯いていた私だが、まさか自分が間違ったパスポートを持参するとは?
「確認はしなかったの?」
横の妻は怒っていると言うより、あきれ果てていた。
「パスポート無かったら韓国に行けないよね!」
妻の悲しい一言が私の心に火をつけた。
鞄を掴んで、ダッシュで空港から表に飛び出す。
目の前で今、お客さんを降ろしたばかりのタクシーに飛び込む。
そして、自宅の住所を述べる。
岡山空港は、無料の駐車場を備えているので、とても便利だが
今から第4駐車場の車の場所まで移動して、自宅まで戻ると、どんなに飛ばしても時間までに間に合わない!
それに、それに、私はまだアルコールが抜けきれていない。
タクシーの中から、私の母親に電話して、自宅に行き、妻のパスポートを探すようにお願いする。
ことの急を悟ってくれたタクシーの運転手の人は、かなり飛ばしてくれた。
タクシーで自宅について、自宅の前で、私の母親から、妻のパスポ-トを受け取ると、そのまま急いで、岡山空港へとU-ターンだ。
「何とか、時間に間に合いますように!!」
私の願いが天に通じたのか?出発時間の60分前に何とか空港にたどり着いた。
大韓航空のチェックインカウンターでは、一言嫌みを言われただけで
何とかチケットをもらって、搭乗口へと急いだ。
1時間と20分の飛行時間は、先日の鹿児島とも、いつもの東京とも変わらない。
大韓航空KE748便はソウル、インチョン空港に到着する時に、アナウンスがあった。
「ソウルの今の気温は、氷点下6度です。」
私はそれをマイナス0,6度の言い間違いと思っていた。
しかし、ソウルの寒さは、私の想像以上の寒さだった。