岡山地方豪雨災害 その2
2週間前の金曜日、娘の乗った広島行き最終の新幹線は遅れに遅れ、
5時間も大幅に遅れて広島では無くて岡山駅に到着すると連絡があった。
私たち夫婦は、娘を迎えるために深夜2時過ぎに岡山駅へと急いだ。
迎えに行って良かったと本当に思った。
岡山駅では多くの新幹線が遅れたためタクシーを待つ長蛇の列が出てきていたし
駅構内でも夜を明かそうと多くの人が座って待っていた。
娘を拾ってタクシーで岡山駅から自宅に帰ると夜中の2時過ぎ、少し休んで寝ようと思っていた。
すると、3時前に町内会長さんから第2駐車場に置いている訪問診療車が水没する恐れがあると連絡があった。
私は夜中の3時に傘をさして長靴を履いて第2駐車場を見に行くと、驚いたことに第二駐車場が半分ほど冠水していた。
車はまだ大丈夫だったので急いで駐車場を出そうと思うと、通常の出入り口は
もう水に浸かって車を出すことができないので裏から車を出すことにした。
そんな時は町内会長さんをはじめ、ご近所の方々が夜中の3時にもかかわらず
起き出していて周りの石とかをどけてくれた。
そして何とか往診車の水没は免れた。
その時岡山地方はそんなに雨が降ってなかったので、翌朝になれば、
いつものような朝が迎えることができると私はそう思った。
しかしその反面金曜日の午後から感じていた嫌な思いを払拭できないでいた。
翌朝私は岡山空港から北海道の新千歳空港へ飛行機で移動する予定にしていた。
もしこの状態で近くの川、旭川や笹ヶ瀬川とかが決壊すると道路が冠水して、
もしかしたら空港までたどり着くことができないかもしれない。
そうなってしまうと私は札幌行きができなくなってしまう。
ほとんど眠ることもないまま翌朝5時に準備を終えて
出発まで3時間半もあるが念のために自分の車で近くを回ってみることにした。
すぐ近くの笹ヶ瀬川がこれほど水かさが上がっているのを私は初めて見た。
その時は私が見た範囲では笹ヶ瀬川は決壊してはいなかった。
そして川の土手を回って空港道に入ろうと思った時に200 M ほど道が冠水してるところに
当たった。
考えたことはこのままバックして違う道を探すか、200 M を突っ切るか?
ただ私の車は電気自動車なのでもし漏電すると大変なことになる。
朝の5時なのでほとんど車は通っていなくて誰も回りにいない私はその200 M を冠水した道路を突き抜けていく決断をした。
これがそもそもの間違いだった。
冠水していると言っても車の中に水が入る程度ではなくてタイヤの半分が浸かるぐらいだったので
通常普通に運転していると順調に車は進めもう少し先で水から出るぞという時に衝撃が走った。
ガッツん何かに当たったのか何かがぶつかってきたのかその瞬間にすごい騒音を立てて私の車が一度上に上がり、
そして次の瞬間に落ちて崩壊した。
水を出て近くのコンビニに車を停めると驚いたことに私の車の下半分ぐらいが崩壊していた。
走ることはできるんだがまるで内臓を出したような昆虫状態になってしまった。
ガラガラと大きな音をたてながら、そのまま冠水してない道を進んで私は一度自宅に戻ることにした。
朝の6時前になっていた!