あるコンサルタントの先生に
歯科医院経営を学ぶ上で
マンガ「キングダム」を読んだ方が
良いと言われて、１万円を出して
まずは２０巻を購入！！

マンガとはいえ、現状把握が困難で
読み進めるのに時間がかかる。

木曜の夜も、金曜の夜も
キングダム一色の私！！

どうにも止まらないが、これで大丈夫？？

歯科医院のパ－トナーの中に
歯科技工士の存在がある。

歯科技工士は、入れ歯や歯の被せ
金属やセラミックの詰め物などを
作る仕事をされる。

当院では内部に、常勤の２名の歯科技工士が
働いているが、外注の技工士さんも何名かいる。

その中でも、主に入れ歯をお願いしているYさんと
被せをお願いしているIさんとは、実は縁あって
私が開業する２３年以上前の４月の同じ時に
歯科医院、歯科技工所をそれぞれ新規で開設した。

それから今までの２３年以上、お互いに
浮気をすることなく、ずっと仕事を私は
二人にお願いしていた。

その中のIさんから先日急に私に話が合った。

「実は技工士辞めようと思っているんです！」

「エッ！何で？？」

彼は凄く腕の良い技工士で私も当院のスタッフも
彼の仕事には全面的な信頼を置いていた。

「技工士を辞めて、ブドウ農家になろうと思っています。」

「エッ！ブドウ農家？？？」

彼は本当に誰からも愛される真面目な人柄で
忘年会とか飲み会に招待すると
必ず翌日に、お返しとしてブランデーや
ワインを医院に持参した。

後から周りから聞いた話では、彼は歯科技工士の
仕事の将来に大きな不安を感じ、収入面でも
今後の生活に大きな不安を感じて、そして敢えて、
この年齢で農業に転職をすることを
決めたのだと聞いた。

「もし経済的に厳しかったら、うちに勤務すればどう？
常勤なら保険も保証もあるし、安定しているよ！」

私の願いは届かなかった。

日本の歯科医療費は、世界的に見ても凄く安い！

保険の銀歯を入れても、技工料を支払い、金属代を
支払うと、歯科医院に利益はほとんど出ない。

だから歯科医師は高額な技工料金を
技工士に支払うことができない。

歯科技工士学校を卒業して国家資格を得ても
数年で他業種に転向する歯科技工士さんが
後を絶たない！

２３年間共に戦ってきた仲間を失って
悲しく思った。

「美味しいブドウが出来たら、必ず医院に持ってきて！
最初に買うのは絶対私だからね！！」