子供の歯並びを守ろうキャンペーン
昨日の情熱大陸は、岡山大学医学部が誇る
スーパー外科医「大藤先生」
私もご縁があって過去2回ほどお会いして
お話をさせて頂いたことがある。
大藤先生は気さくな感じながら、腕前は超一流!!
医師は患者の命を救う!歯科医師は患者の
体の一部の歯を救う!!
医師と歯科医師の大きな格差を感じながら
自らの道を信じて突き進もうと心に
強く誓う!!
私が開業して数年後から大野幼稚園の学校歯科医を
勤めさせてもらっている。
1年に1度の歯科検診はもちろん、毎年院長の私が
保護者の方に「むし歯予防」の講演をして
スタッフが子供たちに「むし歯予防」のための歯の磨き方等の
紙芝居、劇等のイベントを毎年継続して行ってきた。
当初は、幼稚園内での歯磨きは、衛生管理の面で管理できないと
言われて長らくできなかった。(小さな子供たちの中には
自分の歯だけでなくて、ガラス戸のサッシまで歯ブラシで磨く子が
いたからだ!)
しかし、ある年から園長先生が交代されたタイミングで
私たちの働きかけから、歯磨きが園内でできるようになり
その後、当院が子供たちが園内で使用する1年分の
フッ素入りの歯磨き粉をプレゼントするようにまで
発展していった。
保護者の方の虫歯に関する意識も年々向上して
子供たちの虫歯の数はここ20年で激減した。
今の大野幼稚園に通う子供たちは5人に1人の
口の中にしか虫歯は見つからなく、その5人に1人も
小さな虫歯であることがほとんどにまでなった。
子供たちの虫歯が激減する喜ばしい中
反面、子供たちの歯並びは年々悪くなってきた。
顎が小さな子供たちが増加して、子供たちの
10人の中で5名~6名程度、50%以上の
子供たちの歯並びが悪い状況にまでなってきた。
私の保護者の方への話は
「虫歯予防」から「歯並びを少しでもよくする方法」へと
変わっていった。
「よく噛む食生活の薦め」や「食べる姿勢」「口呼吸から鼻呼吸」
から「子供たちの低体温」にまで私が話をする内容は変化していった。
今は歯科は治療から予防の時代にシフトしたと言われている。
「自分の歯を守るために、定期的に歯科医院に通いましょう!」
最近よく聞かれるフレーズだと思う。
しかし、これだけ子供たちの歯並びが悪くなっている今
なぜ私たち歯科医師は「子供の歯並びを守ろうキャンペーン」を
しないのだろうか?
「よく噛む食生活」が重要なら、なぜ私たちは
もっと声高に叫ばないのだろうか?
学校等の教育機関を巻き込み、マスコミに協力してもらって
「子供の歯並びを守ろうキャンペーン」を行うことは
不可能だろうか?
困難な道のりかもしれない。
しかし、歯並びが悪くなりきってから
「さあ、今から私たちに大金を支払って下さい。
子供の歯並びをよくするために、矯正治療を始めましょう!」
と言うだけで予防に力をいれなくて私たちは
本当に良いのだろうか?
「子供の歯並びを守ろうキャンペーン」
まずは何から行動すればよいのだろうか?