涙のトレーニング
2月27日の、そうじゃ吉備路マラソンには
私を含めて、岡山大学歯学部同窓会岡山県支部から
6名ほどエントリーしている。
友人のD先生から「下見を兼ねて事前にコースを
ゆっくりと走ってみませんか?」と誘われた私は
すぐにその話に乗った。
しかし、大きな問題がここで起こった!
総社まで行く足が、今の私には 無いのだ!!
私の車は、先日のシャッター事故により
修理に出されていて帰る見込みが全く無い!!
急きょ、H先生やD先生に電話やメールで
自宅まで迎えに来てもらうように虫のいいお願いをした。
私たち3名と、倉敷の親友Oを含めての4名は、
後輩のK先生の診療室に車を停めさせてもらい
走る準備を進めた。
「ジョギングする程度のゆっくりのペースで行きますが、
早すぎると言って下さい!」
私の自転車やランの師匠でもあるH先生の言葉!
私たち4名は当日のコースを走り出した。
最初の3キロは、親友Oの機能時計を見ると
時速10キロのペース!
この時速10キロならフルマラソンは
4時間と少しの時間で走れる計算となる。
今日は2月頭にしては凄く暖かく、風も無風で
走るのには最高の日だった!
凄く気持ちが良かった。
走り出して8キロのコース唯一の登り坂で
私の顎は既に上がっていった!
「苦しい!」
47歳の普段は運動をしない私の
心肺機能が悲鳴を上げ出した!
10キロを過ぎた地点で
下半身の下半分が痺れてきた。
次に足の裏に3か所ほど
凄い痛みを感じるようになった。
でも、まだ四分の一も走っていなかった!!
私はレース初参加でフルマラソンに申し込んだ
非常識をすぐに後悔した!!
「苦しい!!」
12キロの地点で、情けないことに
私は他の3名にリタイアを申し出た。
「ここから自宅まで歩いて帰る!!」
「えっ!ここからだったら2時間以上かかるよ!」
他の経験豊富な3名は情けない私のために
フル42、195キロを走るつもりを
半分以下の20キロ走に減少してもらった。
それでも私のしんどさは変わらない!!
15キロ過ぎの地点で遂に私は歩き出した!!
歩いては走り、走っては歩いた!!
足の裏が痛く、小指の横が摺れまくっていた。
両ももの筋肉が吊りそうにピクピクし始めていた。
信号待ちの交差点で、情けなさの絶頂だが
私はベビーカーの女性に追い抜かれた。
へたれな奴!!
根性も無いし、体力も無いし、
気力も、筋力も無い!!
無い無いずくしの私が、いっちょ前に
フルマラソンを走ると抜かし出した。
しかし、わずか20キロ走るのに
3時間も掛かっていた。
本気でトレーニングを積んでいる
友人たちは私の暴挙をどう思っただろうか?
自宅に戻り、足の裏を見ると
大きな水ぶくれが3か所出来ていた。
このままじゃ!やばい!!
しかし本番まで3週間と少し!
何回私はトレーニングをすることができるのか?
また私はフルマラソンを足切りにならないで
最後まで無事にゴールできるのだろうか?