天国に一番近いレストラン 「シロッコ」
バンコクのシロッコは
最近ではガイドブックにも
掲載されているほど、メジャーな
存在になっている。
しかし、お店に入るのにドレスコードがある。
その敷居の高さと、立ち飲みのバーならまだしも、
レストランでは、そのお値段の高さからと、
予約の入りにくさから、日本人の姿も、タイ人の
姿もほとんど見かけない。
もっぱら裕福な欧米人ご用達のレストランだ。
このシロッコが天国に一番近いレストランと
呼ばれている理由は、その場所に
行けばすぐに理解できる。
ビルの64階、最上階のテラスに広がる
オープンエアのレストランは日本では
決して経験出来ない。
あのカシータの高橋オーナーが、
このシロッコを経験して、カシ-タの
オープンテラスのインテリアを変えたのは
有名な逸話である。
このシロッコからは、バンコクの
街並みが一望できる。
夕方の時間からは特に
サンセットと刻々と変化するバンコクの
街の様子が楽しめて、この場所を訪れた
全ての人を魅了する。
このシロッコに、年齢の若いスタッフを
連れてくることを、私はずいぶんと悩んでいた。
「若いスタッフなので、場の雰囲気に
ふさわしくないのではないか?」
「もし万が一、飲んで大声で騒いだら、
周りの人に迷惑をかけてしまうか?」
「レストランでなくて
バーで一杯飲むだけでもいいのでは無いか?」
色々な思いが交錯した。
私は過去一度、Jの案内でこの
シロッコは経験していた。
私は妻を、このシロッコのレストランに
連れてきたいと思っていた。
実は3月19日は私と妻との21回目の
結婚記念日だった。
結婚記念日を思い出に残るレストランで
お祝いをしたいと思っていた。
思い起こせば、1年前の記念すべき
20回目の結婚記念日には、私と妻は
前述の青山のカシータでスタッフと共に
お祝いをしてもらっていたのだ。
このシロッコは、お値段も素晴らしくお高いので
10名で行くことは金額面においても
私は凄く心配していた。
でも、今回はスタッフ旅行!
あくまで主役はスタッフ達!
これ以上は無い!最高のバンコクなら
シロッコでディナーを食べよう!
せこいことは言わないでスタッフと
このシロッコを堪能しよう!!
そう思った私はJに無理を言って
10名でこのシロッコのレストランに
予約を入れてもらった。
本来なら団体で入るようなレストランでは
決してないことは承知の上で無理を言った。
シロッコからの眺めは素晴らしく
フレンチのお料理も高級素材が
ふんだんに使用されていて素晴らしかった。
やはりこんなフレンチには
ワインを合わせるしかない!
恐る恐る私は持参してもらった
ワインリストを開いた。
恐ろしく高い有名なシャトーの
ワインがずらっと並んでいた。
当院のスタッフはここシロッコでの
お料理とワインを堪能した様子で
ドンドンとワインの新しいボトルは
抜かれて行った。
次から次に、新しいワインのボトルが抜栓された!
途中でサプライズのチャオプラヤー川から
打ち上げられた花火も堪能した。
楽しい夜だった!!
最後に私の元に届いた伝票を
開けるのが私は怖かった。
凄く怖かった!!
「ウッ!!」
私は小さく唸った!
私は47年間生きてきて、生まれて初めて、
わずか1軒のレストランで、最高のお金を
使った瞬間だった。
カードが使えて、それだけは本当に良かった!!
今日のテーマは「天国と地獄」!!
天国に一番近いレストランの後は
地獄まで楽しむ!
スタッフを連れてカリプソでの
おかまショーへと向かった。
おかまショーが終わる時間、時計の針は11時を回っていた。
当院のスタッフは本当にタフである!!
バンコクのおかまと当院の美人スタッフ!
どちらが綺麗かと聞かれると、私は
当院のスタッフに軍配を上げるが
どちらが院長の好みかと聞かれると?
それは、微妙??