会長の品格
全日空ホテルから
夜の9時半に診療室へ戻ると
4名のスタッフが居残りして仕事をしていた。
残っていることを妻から携帯で聞いていたので
帰りのタクシ-でコンビニに寄って
差し入れのプリンを買う。
差し入れのプリンに喜ぶスタッフの姿がとても可愛い!!
昨日の落ち込みは朝まで続くも
診療室に入りスタッフと交わるといきなり元気になる。
この診療室の「気」がいいのか?
それとも当院のスタッフの「気」がいいのか?
どちらにしてもありがたいことだ。
夕方まで仕事をして、全日空ホテルへ移動する。
岡山大学歯学部細菌学教室の福井教授の退職記念祝賀会に参加するためだ。
岡山大学歯学部同窓会を代表して参加する。
福井先生には私は今でも忘れならない思い出がある。
私が好むも好まざるも同窓会の会長になった4年前、教授懇親会や
教授忘年会の席で慣れない私はとても緊張していた。
そんな私に一番気さくに声を掛けてくださったのが福井先生だった。
4年間いつもビールを注ぎに行くと気さくに色々な話をしてくれて
私の緊張をほぐしてくれた。
その福井先生の退職はおめでたいことでもあり、寂しいことでもあった。
祝賀会には同期の仲間も数名参加していた。
同期の仲間と話す、時間は、アルコールの助けもかりて本当にリラックスできる一時だ。
「お前が同窓会の会長になったとき、正直凄い心配した!」
そりゃそうだ!今でも私は同窓会の会長の器だと思っていないし
ましてや友人は私の学生時代の成績も行いも全て知っている。
心配するのも無理は無い!
「人の上に立つ人間の品格が、お前にはない!」
立場は人を作る!私は品格に欠ける人間ではあるが
同窓会会長の立場になるともっと品位と威厳が自然に備わると
信じていた。
4年間ずっと信じていた!
実は岡山大学歯学部同窓会の任期は2年間!
この3月で2回目の任期が終えることになる。
私はもう1期2年間、合計6年間の会長を引き受けるべきだろうか?
それとも、それとも!!!