24時間100キロ歩行!
昨日の午前9時、今回の
チャレンジャーは後楽園に集合した。
いよいよ待ちに待った
24時間100キロ歩行始まる。
例年であればチャレンジャーの中で達成するのは半数位であろうか?
そのチャレンジを完全なものにするために
私は「達成できなければ丸坊主宣言」をスタッフにして自分を追い込んだ。
天気は快晴!日焼けに注意して体力の消耗に気をつけるように
指示が出る。
しまった、日焼け止めを忘れてきた。
ほとんど全てのチャレンジャーが事前の指示通りに
紫外線対策の帽子を被っている。
しかし頭が大きなことに大きなコンプレックスを感じている私は
サイズがなかなか合わないのでいわゆるツバ付きのキャップを被りたくない。
若者の様に頭にタオルを巻く!これが最後に命取りになることは
その時の私には想像だにできなかった。
私の今回の目標は「24時間で100キロを完全走破すること!」
順位は関係ない、100%必ず目標を達成することに主眼を置いていた。
チャレンジャーの中で高齢者に近い私はまずは
昼間の気温が高い時間帯に体力をなるべく温存するために
当初は時速5キロから5,5キロ程度のスロースタートを心掛けた。
しかしゆっくりと歩いても、10キロも歩けば足は丸太棒の様にパンパンに腫れが生じてくる。
痛みがなかれば大丈夫と聞いて安心する。
途中からHさんと合流して「一緒に歩きましょう」と話をした。
Hさんとは練習会でも何度も一緒に練習しているのでお互いにペースが掴みやすい。
10キロを2時間を切るぺースで40キロ地点の備前体育館までは順調に進む。
この辺りでHさんの足に異変が生じる。
「先に行って下さい!」と言うHさんの言葉を複雑に感じながら
一人だけ先に進む事になった。
しかしこの先は夜に突入しながらの山越えをなる。
本当は一緒に歩く仲間が欲しかった。
先頭グループはかなり前を歩いていると聞いていたのだ一人で
深夜の山越えをして、70キロ地点のリバーサイドに進んだ。
夜になり、気温が下がるとこちらのもの!
ぺースを少し上げながら進む。
その時点まで不思議なことに私の足には足裏も関節も筋肉にも
張りはあるのだが、ほとんど痛みを生じていない状況であった。
しかし深夜の山越えのアップダウンは私の感情を大きく左右して
泣きながら歩いたり、変にハイになって大きな声で歌を歌いながら歩いたりしていた。
(一人だからできたことだと思う!)
70キロ地点で当初の私の目標タイムより1時間40分も早いペースだと気がついた。
また70キロ地点で先頭グループと30分の差があった私は次の75キロ地点で25分の差と聞いた。
「このぺ-スで歩けば100キロ地点では追いつけるかもしれない!」
この時点で私の目標は「1位でゴールすることに!」変更された。
85キロ地点で予想より早く先頭集団に追いついた私は先頭の4人のメンバーが
全て足を引きずっている状況を見て驚いた。
先頭の4名はさすがに軽く流していると思っていたのだが
皆ギリギリの状況に追い込まれいて、一杯一杯の状況で頑張っていたのだ。
私はその場で先頭集団を追い越すべきか、それとも皆で協力し合って
同時にゴールするべきかどうか迷った。
このチャレンジはタイムを競うのではない!あくまで大きな目的を持ってそれを達成するのだ。
その時点で皆で同時にゴールしようと決めた私に
先頭集団のOさんは「気を遣わないで抜いていって下さい!」と言われる。
ここで「いやいや一緒にゴールを目指しましょう!」と言えないのが私の修行不足か?
一気に追い越して、とりあえず少しでも早くゴールに到達しようとゴールを目指す。
しかし50キロから75キロまで飛ばしていた私は、80キロを超えてから
案の定、膝と足首の痛みに悩まされる。
東岡山からの最後の10キロは、100メートルか200メートルごとにベンチがあれば、ベンチに座って足をストレッチしないと足が動かない状況になっていった。
後楽園を目指し、保育園を過ぎた辺りで後ろの足音に気がついた。
何とそこには20キロ前に「もう限界です!」と言っていたOさんの姿があるのだった。
80キロから90キロまで私はこの足が折れようと構わないと飛ばしに飛ばしていた。
Oさんとはかなりの差が付いていたはずだった。
それがOさんは軌跡の復活をしていて顔は痛みでゆがみながらも
しかっりとした足取りでこちらに来るのだった。
「すげー!この人の底力!!」
心底感激した私はOさんと共に後2キロの道を一歩一歩進むのであった。
やっと夜が明けて太陽が顔を出すか出さないかの午前5時10分!
Oさんと私は手を繋いで同時に1位でゴールのテープを切るのだった。
24時間100キロ歩行がどれほど過酷なチャレンジかは、実際に経験したチャレンジャーしか絶対わからない。
今回人が見ていないところでは大粒の涙を流し、サポート隊の人の前では笑顔を絶やさないように気をつけていた私だが、今回のチャレンジの達成と、30名の参加者の中で1位にゴ-ルした自分を本当に誉めてやりたい!!
お前は本当によく頑張った!!
最高だった!!
数名の方から「44歳のあなたがなぜあれほどのタイムで歩くことができたのか?」と言う質問を受けた。
答えは後ほど詳しく述べたいが、何とか結果を出した私は最悪の
丸坊主を免れることはできたのだが、日焼け防止を怠ったために
顔の中心がまっかっか!お猿さんのようになってしまった。
これが剥けると大変なことになる。