姿勢と噛む力2
もう一度、椅子に座ったお子様の姿勢を横から眺めてみてください。
背筋はすっと上に伸びていますか?
後ろに重心が傾いて背骨が曲がっていませんか?
工夫も必要です。
椅子に座った姿勢が悪いのなら、薄めの座布団などを利用して
姿勢を補正して下さい。
もちろん噛む力、噛む回数を増やさないといけません。
今の食事は軟食といって柔らかくなっているために
噛む力が低下しています。
いきなり硬いスルメなどをおやつに出すお母さんがいらっしゃいます。
いきなり硬いスルメではいつまで経ってもお子様のお口の中のスルメは
決して嚥下(えんげ)はされないかもしれません。
硬いものを噛むより噛む回数を多くする食生活を考えてください。
例えばシチューやカレーの野菜を手を抜いて大きくカットする。
柔らかく調理された野菜でも大きくカットされていると噛む回数は自然と増えます。
またりんごなどは皮はあえて剥かないでそのまま切る!皮が付いたままだと噛む回数は増えます。
立つ姿勢、歩く姿勢も大切です。
最近は診療室に入ってくるお子様を見ていますと、
歩く姿勢も背中が曲がって足もトボトボと前にようやく
進めているお子様を見かけます。
老人のような姿勢に危機感を強く感じるのは私だけでしょうか?
人間は全身で地球の重力を受けています。
重力をきちんと受け止めるために姿勢は大切です。
肩こりや腰痛を強く訴える小学生が増えてきています。
そのようなお子様の多くが姿勢が悪いことにお気づきでしょうか?
きちんとした姿勢で立ち、きちんとした姿勢で歩き、きちんとした姿勢で座ることにより血液の循環もよくなるのです。
「きをつけ」の姿勢を取った時に、最近の子供は
お腹を突き出した姿勢を取る人が多いです。
決してきれいな姿勢ではありませんし、
その姿勢では体に無理な力が入ります。
家庭で一度立つ姿勢、歩く姿勢、座る姿勢を
家族皆さんで確認してはいかがですか?