インプラントセミナーで講師デビュー その2
日曜日のセミナーの後に
高島屋の地下で夕食の
お買いもの!
「中野先生、いつも
テレビ見てるわよ!!」
「私のこと、わかる?」
買い物かごを持ち、魚を選んでいた私は
ある女性の方から突然に声をかけられた。
その女性は、大きなマスクをしていた。
それもあってか?私には、その人がいったい誰か
全く思い出せない!!
「いいのよ!いいのよ!!わからなくても。」
て笑いながら、私の買い物かごの中身を
チラ見して、その人は去っていった。
いや、そっちは良くても、こっちは良くない!!
あなたはいったい、どこの誰??
そのことを考えると朝まで眠れない。
日曜日のインプラント講演会での私の話は
想像以上に高い平均年齢の歯科医師の先生を
前にして、いきなり座礁に上がりそうになった。
やっべーなー!
年上の先輩の歯科医師ばっかじゃないか!!
会場の全ての歯科医師の先生が
私を睨んでいるように感じる。
「この若造、歯科医院経営ではお前より
私の方が経験豊富だ。その私を前にして
どんな話をするのか?」
そんな声があちこちから聞こえてくるようだった。
まずは2つの質問をすることから始まった。
会場の先生が自分の意志で手を挙げることによって
自らが私の講演に参加している思いを強く
持って欲しかったからだ。
簡単な行動心理学だ。
歯科医院の院長ならほとんど100%の先生が
手をあげる質問から私は始めた。
「歯科医院のスタッフの問題で、何か困ったことが
ある先生は、手を挙げてみて下さい!!」
私なんか年がら年中、スタッフの問題で困っている。
ほとんど全ての先生が手を挙げるはずだ。
なぜなら院長ひとりでスタッフがゼロの
歯科医院なんてほとんど無い!
スタッフが例え1人だけでも、必ずスタッフが
存在する以上、スタッフの問題は永遠と起きるからだ。
会場を見渡して、私は茫然とした。
わずか、20%ほどの先生しか
手を挙げていないではないか!!
「いや、歯科衛生士の採用とか?スタッフが
思うように動いてくれないとか?
何か困ったこと無いですか?
何かあるでしょう!!」
うろたえた私が、あれやこれや追加しても
挙がる手の本数は変わらなかった。
「それでは(気を取り直して)もう一つの質問です。
私は今、47歳です。私より年下の46歳以下の先生
手を挙げてもらえませんか?」
これは予想通り、会場の半数も手が挙がらない。
ってことは、大多数の先生は、私より年上ってことね!
小学生でもわかる論理である。
凍りついたような会場の空気がなかなか
暖まらないので、私はある窓の連想ゲームから
話を始めた。
この窓の連想ゲームは、先日のスタッフセミナーで
小田先生から教えてもらい、スタッフ全てで行ったゲームだ。
うちのスタッフ、この連想ゲームでいきなり
小田先生ワールドに突っ込んでいって、
いきなりの大爆笑だった。
「まずは、窓から連想する。。。」
盛り上がらない!!
盛り上がらない!!!
次の質問を私は出すべきかどうか
最後まで迷った。
その質問とは?
「なぜあなたは働くのですか?」
先輩の歯科医師の先生方に
若造の私が出来る様な質問では無かった。
その禁断の質問をした私は
より一層会場の空気が
凍り付くのを感じた。