インプラント治療の寿命
21日の日曜日で
半年間、通い続けた
京都の山田先生の
ペリオインプラントセミナーの
6ヶ月間コースが全て終了した。
当院の矢野先生と羽田野先生と
3名で参加した初めての6か月コース!
今後、数年後に当院を巣立って
新規で歯科医院を開設する二人にとっては
とても貴重な半年間だっただけでなく、
私にとっても、二人と一緒に
いや20名の先生と共に過ごした半年間は
とても有意義な時間となった。
この6か月でいったい何頭の豚の頭を
切り刻んだことだろうか?
豚さんには、感謝の言葉しかない!!
私が、今の地に歯科医院を開業して18年目に入る。
当院で、インプラント治療をした患者さまは
術後18年目になる方が、最長の記録となる。
18年経過したインプラントはもちろん
未だにビクともしていない。
17年間で500本弱!成功率、いや生存率は
98%にも上る当院のインプラント治療は
従来のブリッジや入れ歯と比較して、はるかに
残っている歯を守ることに繋がり
本当によく噛めるので患者さまから
感謝の言葉を頂くことも多い!
今の歯科インプラントは、きちんと診断して
きちんと治療をすれば、非常にお薦めできる治療法であるのだが
先日、そのインプラント治療に関して、ある苦情が起こった。
「私が受けたインプラント治療は、
もちろん一生持つんでしょうね?」
担当の衛生士が「一生持つかどうかはわかりません!」と
正直にお答えすると
「一生持たないのなら、インプラント何てしなければ良かった!」と
クレームを言われた。
私は歯科医師になって22年間、接する患者さまに
「インプラント治療は、一生持ちます!」何て
口が裂けても一度も言ったことはない。
考えてもみてほしい!
女性の平均寿命は85歳!
85歳の方のお口の中には、平均で2本から3本しか
歯が残っていない!
85歳では、総入れ歯の方も非常に多い!!
その方のインプラントが、今から40年間持つかどうかは
神でない単なる人間の歯科医師の私には、決してわからない。
もちろん一生持つ可能性も大いにあるのだが、
そんなことを簡単に保証する歯科医師は
私自身は信用できないと思っている。
先日初診で来院されたある女性の方は
10年前に前歯5本をメタルボンドと言うセラミックの
治療を受けられた。
その時の担当の歯科医師から「このセラミックは一生持ちます!」と
太鼓判を押されたが、10年で歯が動いてきて、また根っこの
金属が覗いてきて、当院でやり変えることになった。
「今度私がセラミック治療をすると、何年持ちますか?」
「これからの定期健診に重要性や、歯周病のことも説明した後に
まずは10年間を目標にしましょう!そして、その10年を15年に
伸ばすようにお互い努力しましょう!」とお話しした。
その方は、また10年後にやり変える必要があるのか?と
少しショックを受けられていたが、私たちは今までの
データを示して、きちんと説明する義務がある。
日本でのインプラント治療の場合、10年間の生存率が、90%から95%前後の数字が統計的に出されている。
私たちが一生懸命、勉強して、患者さんに一生持つようにと
願いながら、埋入するインプラント治療は
100本植えると、10年間で、5本から10本は脱落したり
除去しないといけない運命なのだ。
時々、ホームページで私のインプラントの成功率は100%と
唱っっている医院があるが、単にいままでうまくいったに過ぎない!
これからの未来は誰にも予測できない!!
私たちは、神ではないのだから!!