私はある幼稚園の校医を30年近く行っています。

30年以上前は「虫歯の洪水」とまで言われていた
4歳から6歳児のお口の中は
今ではほとんど虫歯ゼロのお子様ばかりです。

そうです、子供の虫歯は予防できます。
今回は子供の虫歯予防についてお話します。

むし歯って？

むし歯という言葉は必ずといっていいほど耳にしたこと
があると思います。
でも、「むし歯＝○○です」と一言で
説明できる人は意外と少ないように感じます。
簡単に言うとむし歯とは、「むし歯菌に侵入された歯」の
ことです。
むし歯菌は、実は生まれたばかりの赤ちゃんの
口の中にはいません。
ではどこから虫歯菌はお子様の口の中に
どうやって来るのでしょうか？
それは実は育児をされるお母さんや、お父さん
おじいちゃん、おばあちゃんの口の中から
お子様の口の中に、食器やスプーン、お箸を介して
移るんです。
むし歯菌が移るかどうかは２歳半くらいまでに決まります。
これを私たちは「虫歯の感染の扉が開く時期」と言います。
それまでは保護者の方が気をつけてあげる必要があります。

むし歯ができるまで
むし歯菌は噛み与えや口移し、キスなどのスキンシップによって、
侵入します。
つまり、お父さんとお母さんの口の中のむし歯菌が移ってしまっているのです。
おじいちゃん、おばあちゃんかもしれません。
少しでもむし歯菌が子どもの口の中に入らないように、
１歳になるくらいまでに、お父さん、お母さんはむし歯の治療を済ませ、
クリーニングを必ず行いましょう。
むし歯になると、痛みによりおいしくご飯が食べられなくなったり、
夜眠るのも辛くなります。
放っておくと歯の神経が死んでしまい、隣あっている歯に悪影響を及ぼしたり、
最終的に歯を抜かなくてはならなくなってしまいます。
また、歯が抜けたままでは、歯並びや咬み合わせが悪くなる原因にもなります。

お子様の永久歯を失くさないためにも、毎日の歯磨き、
口の中の健康を保つことが大切です。

虫歯発生のメカニズム

「細菌であるむし歯菌」、「食べ物に含まれる糖質」、
「むし歯がつくられる環境」の３つが揃うと、むし歯が発生します。
むし歯菌が糖質と合体し、酸を作り出し、その酸が口の中
に大量に残ってしまうと、そこからむし歯ができるのです。
特に未発達の子どもの口の中は、必要な栄養素が大人より
も少ないため、むし歯になりやすい環境です。乳歯や永久歯が
生えたばかりの子のお口の中は、保護者の方が注意してあげましょう。

岡山の歯医者
「なかの歯科・矯正歯科クリニック」 院長中野 浩輔

• 昭和62年3月 岡山大学歯学部 卒業
• 昭和62年4月 岡山大学歯学部第一補綴科 研修医
• 昭和63年4月 岡山大学歯学部第一補綴科 文部教官助手
• 平成4年4月 「なかの歯科クリニック」を開設

当院は、岡山市北区矢坂東町での開院当初から3つのスローガン「待たせない」「痛くしない」「よく説明する」を掲げた歯医者作りをしています。