SIDEX2025に参加して｜韓国・ソウルで体感したインプラントとデジタル歯科の最前線

こんにちは。
岡山なかの歯科・矯正歯科クリニック 院長の中野です。

先日、韓国・ソウルで開催されたアジア最大級の歯科展示会「SIDEX2025（Seoul International Dental Exhibition & Scientific Congress）」に参加してまいりました。

SIDEXは、アジアだけでなく世界中から歯科医療関係者が集まり、最新の歯科技術・機器・材料が一堂に会する国際的なイベントです。
私自身、日々岡山で歯科診療を行っている中で、世界の流れや技術の進歩を自分の目で確かめることの重要性を強く感じており、今回もとても有意義な経験となりました。

今回のブログでは、SIDEX2025での気付きと、韓国のインプラント・デジタル歯科分野の先進性、そしてそれをどう岡山の臨床に活かしていくかについて、皆さまにお伝えしたいと思います。

◆ SIDEXとは？｜アジア最大級の歯科展示会

SIDEX（Seoul International Dental Exhibition & Scientific Congress）は、韓国歯科医師会が主催する国際歯科学術大会および展示会で、毎年ソウルで開催されています。

2025年は特に、以下のような分野に焦点が当たっていました：

• インプラント技術の進化

• 口腔内スキャナーの新製品

• AIによる診断補助システム

• デジタル歯科技工のワークフロー

• 生体材料（骨補填材、バリア膜など）の新製品

来場者は世界各国から延べ7万人を超え、韓国の歯科業界の勢いと、世界的な注目度の高さを実感しました。

◆ インプラント技術は韓国が一歩リードしている？

今回のSIDEX2025に参加して最も強く感じたことの一つが、韓国におけるインプラント技術とその普及率の高さです。

韓国は、実は世界でも有数の「インプラント先進国」です。
国民1人あたりのインプラント治療率が非常に高く、国民健康保険の一部適用対象にもなっており、若年層〜高齢層まで幅広くインプラント治療が普及しています。

✅ 韓国インプラントの特徴

• 精密な手術ガイドを用いたデジタルインプラント手術の標準化

• 自国メーカーによる豊富なインプラント製品とパーツ供給体制

• デジタル印象採得との組み合わせによる短期間治療

• 世界的にも評価の高い「メガジェン」や「オステム」などのメーカーが豊富

これらは、日本の現状と比較すると、制度面・技術面ともに一歩進んでいる印象を受けました。

◆ デジタル歯科が加速する韓国の現場

今回、特に印象深かったのが、口腔内スキャナーの圧倒的な導入率と進化スピードです。

韓国では、すでに従来のシリコン印象ではなく、デジタルスキャナーでの型取りが一般的になっており、
インプラントだけでなく、クラウン・ブリッジ・矯正治療・義歯など、ほぼ全ての分野において「デジタルファースト」が浸透しています。

✅ 最新の口腔内スキャナー技術

• 超高速スキャンで嘔吐反射のある方も安心

• 咬合（かみ合わせ）データもリアルタイムに記録

• 患者さまが自分の歯並びを画面で確認可能

• 3Dプリンターと連動した即日補綴も可能に

私自身も実際にブースで複数の機種を体験し、岡山でも積極的に導入すべき段階にあると確信しました。

◆ 日本（岡山）での歯科医療への応用

岡山なかの歯科・矯正歯科クリニックでは、すでに口腔内スキャナーやCT、ガイド手術などのデジタル設備を導入済みですが、
今回SIDEXでの学びを受けて、さらに以下の点でアップデートを進めていきたいと考えています。

1. インプラントの治療スピードと予知性のさらなる向上

2. 矯正・補綴治療のデジタルワークフローの強化

3. 患者さまが「見て分かる」安心感のある治療説明ツールの活用

4. 高精度・高品質のクラウンやブリッジ製作の時間短縮化

「岡山で、世界水準のデジタル歯科治療を受けられる環境を整える」
これが、私たちのこれからの目標です。

◆ SIDEX参加を通じて再認識したこと

技術や設備の進化ももちろん重要ですが、SIDEXで印象的だったのは、韓国の歯科医療人が持つ“学び続ける意欲”と“誇り”です。

私も、岡山で診療を行う一人の歯科医師として、以下の信念を再確認しました。

• 変化を恐れず、常にアップデートを続けること

• 海外から学び、それを地域医療に還元すること

• 患者さまの安心・安全・満足のために、妥協のない診療を提供すること

岡山の皆さまにとって、「ここに通えば、最新で安心な治療が受けられる」と感じていただける歯科医院であり続けたいと思っています。

◆ 最後に｜“世界基準”の歯科医療を、岡山から

SIDEX2025への参加は、単なる見学や研修ではなく、
「世界と自分の距離感を知り、どこに進むべきかを確認する場」でした。

技術も、人も、情報も、世界はどんどん前に進んでいます。
そしてその最前線を、岡山の地域医療の現場にも反映していくことが、私たちの使命だと感じています。

これからも岡山なかの歯科・矯正歯科クリニックでは、
安全で正確なインプラント治療、デジタル技術を活かした矯正・補綴治療、そして誠実なカウンセリングと丁寧な診療を大切にしながら、地域の皆さまの健康に貢献してまいります。

岡山なかの歯科・矯正歯科クリニック
院長　中野

岡山の歯医者
「岡山なかの歯科・矯正歯科クリニック」 院長中野 浩輔

• 昭和62年3月 岡山大学歯学部 卒業
• 昭和62年4月 岡山大学歯学部第一補綴科 研修医
• 昭和63年4月 岡山大学歯学部第一補綴科 文部教官助手
• 平成4年4月 「なかの歯科クリニック」を開設

当院は、岡山市北区矢坂東町での開院当初から3つのスローガン「待たせない」「痛くしない」「よく説明する」を掲げた歯医者作りをしています。