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中野浩輔
ステキな笑顔

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中野浩輔のステキな笑顔 中野浩輔のステキな笑顔
岡山なかの歯科・矯正歯科クリニック 2026-8-25

スケの試合中に前歯がめり込んだ高校生!歯の外傷は時間との勝負です

バスケの試合中に前歯がめり込んだ高校生!歯の外傷は時間との勝負です

本日の午後、いつものように多くの患者さんの診療をしている最中に、受付に1本の電話が入りました。

電話の相手は、ある高校の先生でした。

「バスケットボールの試合中に選手同士の頭が強くぶつかりました。県外から来ている高校生なのですが、下唇が大きく裂けて出血しています。それだけでなく、上の前歯2本が中にめり込んでしまって、奥歯で噛むこともできません。今すぐ診てもらえませんか?」

その日の予約は、既に一杯でした。

しかし、私は受付スタッフにすぐに伝えました。

「何とかするから、今すぐ来てもらって!」

なぜなら、歯のケガ、いわゆる「歯の外傷」は、場合によっては時間との勝負になるからです。

電話からわずか15分で到着

電話から15分ほどして、背の高い高校生がご両親と一緒に来院されました。

お口を確認すると、想像していた以上の状態でした。

下唇は幅5センチほど大きく裂け、深さも1センチほどあり、かなり出血しています。

さらに問題だったのが上の前歯です。

強い衝撃によって上の前歯2本が中にめり込んで、本来の位置から大きくずれていました。

そのため噛み合わせが完全に狂ってしまい、奥歯で噛むことすらできない状態です。

これはすぐに処置が必要だと判断しました。

まずは大きく裂けた下唇を縫合

私は日頃からインプラント治療を数多く行っていますので、切開や縫合などの外科処置には慣れています。

すぐに局所麻酔を行い、裂けた下唇を丁寧に5針縫合しました。

縫合にかかった時間は、わずか5分ほど。

しかし、今回の本当の問題はここからです。

上の前歯2本をどうするか?

外傷によって位置が大きく変わってしまった歯を、そのまま放置するわけにはいきません。

麻酔が効いていることを確認しながら、めり込んだ2本の前歯を慎重に本来の位置へと戻していきます。

いわゆる「整復」です。

もちろん、位置を戻しただけでは不安定です。

そこで矯正治療で使用するワイヤーを取り出しました。

外科と矯正、両方の経験が生きた瞬間

歯並びに合わせて矯正用ワイヤーを細かく曲げ、外傷を受けた歯だけではなく周囲の歯も利用して、接着性レジンでしっかり固定していきます。

この処置に20数分。

私は日頃から矯正治療も行っていますので、ワイヤーを曲げて歯に合わせる作業にも慣れています。

今回のような緊急事態では、

「外科処置ができること」

そして、

「矯正的なワイヤー固定ができること」

この両方の経験が役に立ちました。

最初に患者さんを診てから30分弱。

下唇の縫合から前歯2本の整復、ワイヤーによる固定まで、必要と判断した処置をすべて終えることができました。

処置が終わった高校生の顔を見て、私もようやく少し安心しました。

「早く来てもらえて本当に良かった」

一緒に来院されていたご両親にも、現在の状態と行った処置について詳しく説明しました。

今回は県外から試合に来られていた高校生でしたので、今後は地元へ戻られます。

そのため、下唇の糸の抜糸や、一定期間が経過した後のワイヤー・レジン固定の除去、そして外傷を受けた前歯の経過観察については、地元の歯科医院できちんと診てもらうようにお願いしました。

外傷を受けた歯は、その場で元の位置に戻ったから「治った」とは限りません。

今後、歯の神経や歯根、周囲の組織に変化が起こらないか、長期的な経過観察がとても大切になります。

現時点では大きな後遺症が残らないことを願っていますが、そればかりは今後の経過を診なければ分かりません。

ただ、私としては、

「早く来てもらえたので、今できることはすべてできた」

そう感じています。

歯が折れた、抜けた、めり込んだら、まず歯科医院へ

スポーツをしているお子さんを持つ保護者の方には、ぜひ知っておいていただきたいことがあります。

バスケットボールだけではありません。

野球、サッカー、ラグビー、柔道など、スポーツ中に顔面を強打し、前歯を折ったり、位置がずれたり、場合によっては歯そのものが完全に抜けてしまうことがあります。

そんな時、

「少し様子を見よう」

「明日になってから歯医者へ行こう」

とは考えないでください。

歯の外傷では、受診までの時間がその後の歯の運命に影響することがあります。

特に永久歯が完全に抜け落ちてしまった場合などは、さらに迅速な対応が求められます。

今回も高校の先生がすぐに電話をくださり、そして電話から15分という短時間で来院していただけたことは、本当に良かったと思っています。

私が「歯の外傷は時間との勝負」と言い続ける理由

実は、私が歯のケガをした患者さんから連絡があった時に、

「予約が一杯だから明日来てください」

とは簡単に言えないのには、理由があります。

私自身、これまで長く歯科医師を続けてきた中で、数多くの歯の外傷を診てきました。

その経験の中には、

「あの時、もう少し早く来てもらえていたら……」

と感じたケースもあります。

逆に今回のように、事故から短時間で来院してもらえたからこそ、すぐに必要な処置ができたケースもあります。

歯の外傷は時間との勝負です。

そして実は、私がここまで「時間」にこだわるようになった背景には、今でも忘れることのできない、ある患者さんとの経験があります。

その出来事は、私の歯科医師人生の中でも非常に強く心に残っています。

この話については、また改めて院長ブログで書きたいと思います。

今日来院してくれた高校生が、一日も早く大好きなバスケットボールに復帰できること。

そして何年、何十年先も、今回外傷を受けた前歯を自分の歯として使い続けられること。

歯科医師として、心から願っています。

岡山なかの歯科・矯正歯科クリニック 院長「中野 浩輔」

岡山なかの歯科・矯正歯科クリニック 院長中野 浩輔

  • 昭和62年3月 岡山大学歯学部 卒業
  • 昭和62年4月 岡山大学歯学部第一補綴科 研修医
  • 昭和63年4月 岡山大学歯学部第一補綴科 文部教官助手
  • 平成4年4月 なかの歯科クリニック を開設
JSOI 口腔インプラント認証医 JMM インプラント臨床マイスター 朝日医療大学校講師 臨床研修指導医

当院は、岡山市北区矢坂東町での開院当初から3つのスローガン「待たせない」「痛くしない」「よく説明する」を掲げた歯医者作りをしています。

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