薄い骨の患者さんを救いたい!水口インプラントジャーニー2026 in 大阪へ
薄い骨の患者さんを救いたい!水口インプラントジャーニー2026 in 大阪へ
岡山なかの歯科・矯正歯科クリニック院長の中野浩輔です。
8月23日の日曜日、朝から大阪へ移動して、
「水口インプラントジャーニー2026 in 大阪 薄い骨の患者を救う対策セミナー」
に参加してきました。
日曜日の朝10時から夕方16時まで、ほぼ一日インプラント漬けです。
「先生、休みの日まで歯の勉強ですか?」
と患者さんから言われることがあります。
はい、そうなんです(笑)。
歯科医師になって長い年月が経ち、これまで数多くのインプラント治療に携わってきましたが、インプラント治療は本当に奥が深い。
特に難しいのが、
「インプラントを入れたい場所の骨が薄い患者さんをどう治療するのか?」
という問題です。
インプラントは顎の骨の中に埋め込む治療ですから、当然ですが、ある程度の骨の厚みや高さが必要になります。
ところが、歯を失ってから長い年月が経過すると、顎の骨は少しずつ痩せていきます。
また歯周病が進行して歯を失った方の場合、最初から骨が大きく吸収しているケースも珍しくありません。
患者さんから、
「他の歯医者さんで骨が薄いからインプラントは無理と言われました」
「大きな骨造成が必要と言われて怖くなりました」
というご相談を受けることもあります。
しかし現在のインプラント治療では、骨が薄いからといって、必ずしもすぐに諦める必要はありません。
今回のセミナーでは、まさにその「薄い骨をどう攻略するか」について、さまざまな考え方とテクニックを学びました。
今回、特に印象に残ったキーワードが、
①ボーンスプレッド
②ボーンプロテクト
③意図的若木骨折
④ダイヤモンドバー
⑤ポテトチップテクニック
です。
専門用語ばかりで、患者さんには何のことか分からないと思います。
簡単に言えば、
「今ある患者さん自身の骨を、できるだけ大切にしながらインプラントを入れるための技術」
です。
例えばボーンスプレッドという考え方。
薄い骨を単純に削ってしまうのではなく、骨を慎重に広げながらインプラントを入れるスペースを確保していきます。
そして「意図的若木骨折」。
名前だけ聞くと、
「先生、骨折させるんですか?」
と怖く感じるかもしれません。
しかし若い木の枝を曲げた時、完全にポキッと折れずに、しなりながら形が変わることがあります。
その性質を利用するような考え方で、骨を完全に分断するのではなく、骨の特性を利用しながら必要な幅を確保していきます。
こうした治療には、当然ながら骨の状態を正確に把握するためのCT診断と、術者の経験、慎重な判断が必要です。
また今回のセミナーでは、HA(ハイドロキシアパタイト)やβ-TCPといった骨補填材料についても改めて学びました。
インプラント治療では「インプラント体」だけに注目されがちですが、実際には、その周囲にどのような骨を作り、どう長期的に維持するのかが非常に重要です。
そして私が今回、改めて大切だと感じたキーワードが、
「患者説明」と「リカバリー」
でした。
どんなに技術が進歩しても、医療ですから100%ということはありません。
だからこそ治療前に、
「どのような状態なのか?」
「なぜこの治療が必要なのか?」
「どんなメリットとデメリットがあるのか?」
「もし予定通りに進まなかった場合、次にどんな方法があるのか?」
を患者さんにしっかり説明することが大切です。
そして、もし治療中に予想外のことが起きた時に、どうリカバリーするのか。
私はここに歯科医師の本当の実力が出ると思っています。
インプラント治療では、教科書通りの症例ばかりが来るわけではありません。
骨が薄い。
骨が柔らかい。
歯周病で骨が大きく失われている。
過去に他院でインプラント治療を受けている。
上顎洞との距離が近い。
患者さん一人ひとり、条件は全く違います。
だからこそ、私たち歯科医師には「引き出しの数」が必要です。
一つの方法しか知らなければ、その方法が使えない時点で治療は行き詰まります。
しかし、10の方法を知っていれば、
「この患者さんにはこの方法が一番負担が少ないのではないか?」
と考えることができます。
私はこれまで長くインプラント治療に携わってきましたが、経験を積めば積むほど、
「まだまだ勉強しないといけない」
と感じます。
むしろ若い頃より、今のほうが勉強する必要性を強く感じています。
インプラントの材料も変わります。
CTやデジタル技術も進化します。
骨造成の考え方も変わります。
昨日まで「これが常識」と言われていた方法が、数年後には大きく変化していることさえあります。
だから私は、これからも休日を使って大阪でも東京でも、必要であれば海外でも勉強に行きたいと思っています。
すべては、
「できません」と簡単に言わない歯科医師でありたいから。
もちろん、無理な治療をするという意味ではありません。
できないものはできないと正直にお伝えすることも医療では重要です。
しかし、その判断をする前に、
「本当に方法はないのか?」
「もっと患者さんの負担が少ない方法はないのか?」
「自分が知らないだけではないのか?」
と考える歯科医師でありたいと思っています。
今回の水口インプラントジャーニー2026。
ボーンスプレッド、ボーンプロテクト、意図的若木骨折、ダイヤモンドバー、ポテトチップテクニック。
非常に専門的で濃密な一日でした。
学んだだけで満足してはいけません。
学んだことを患者さんの治療にどう還元するのか。
そこまでできて初めて、休日を使って大阪まで勉強に行った意味があります。
「骨が薄いからインプラントは難しい」
その一言で終わらせるのではなく、その患者さんにとって本当に良い方法を考え続ける。
これからも岡山なかの歯科・矯正歯科クリニックは、患者さんにより安全で、より負担が少なく、そして長く噛めるインプラント治療を提供できるよう、スタッフ一同研鑽を続けてまいります。
しかし、日曜日に朝から夕方までインプラントの勉強。
やっぱり私は、インプラント治療が好きなんでしょうね(笑)。
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