私たち歯科医師にとって、患者さんからの最も頻繁な質問の一つは
「インプラント治療の費用はいくらかかるの？」というものです。
「インプラントって高いんでしょ！」ともよく言われます。
この疑問は非常に正当なもので、治療を受ける前の情報収集としては
非常に重要なポイントです。
なぜならインプラント治療は高額な費用が掛かる場合が多いからです。

インプラント治療の費用の概要

インプラント治療の費用は、様々な要因によって変動します。
その主な要因としては、治療を行う歯科医師の経験や技術、
使用する材料や機器の種類、そして治療を受ける地域や歯科医院の設備などが
考えられます。

1. 使用するインプラントの種類や材質

インプラントには様々な種類やブランドが存在します。
日本国内産、アメリカ産、ヨーロッパ産、韓国産と多くのブランド
メーカーが存在します。高品質なものや特別な技術を
要するものは、それだけコストが高くなります。

2. 必要な付帯治療

インプラントを埋入する前に骨移植が必要な場合や、
一時的な仮歯が必要な場合など、インプラント治療だけでなく、
その他の付帯治療が必要となる場合もあります。
これらの治療は追加の費用が発生する場合があります。

3. 手術の複雑さ

上顎洞の治療サイナスリフトやソケットリフト等、特定の手技を要する複雑な手術の場合、
治療費用が高くなることがあります。

4. 地域や施設の違い

大都市の中心部に位置するクリニックでは、家賃や人件費などの経費が
高くなるため、地方のクリニックに比べて費用が高価になることが考えられます。

具体的な費用の目安

平均的なインプラント1本の治療費用は、30万円～40万円程度が一般的ですが、
前述した要因により、この範囲から上下することがあります。
東京の銀座のクリニックで前歯のインプラント治療を受けると
60万円から70万円程度かかる場合がありますが、それでもニューヨークや
ヨーロッパの歯科で受けるよりは安い場合が多いです。

保険の適用について

日本の健康保険は、現在のところインプラント治療には適用されません。
しかし、付帯する治療や一部の診療は保険の対象となることがありますので、
詳細は担当の歯科医師に相談することをおすすめします。

最後に

インプラント治療の費用は様々な要因によって変動します。治療を受ける前に、
しっかりと治療計画や費用についての説明を受けることをおすすめします。
また、インプラント治療は一時的な費用はかかりますが、長期的には
健康的な生活や食生活の質を向上させる効果があるため、
コストパフォーマンスとしても高いと私は思っています。

岡山の歯医者
「なかの歯科・矯正歯科クリニック」 院長中野 浩輔

• 昭和62年3月 岡山大学歯学部 卒業
• 昭和62年4月 岡山大学歯学部第一補綴科 研修医
• 昭和63年4月 岡山大学歯学部第一補綴科 文部教官助手
• 平成4年4月 「なかの歯科クリニック」を開設

当院は、岡山市北区矢坂東町での開院当初から3つのスローガン「待たせない」「痛くしない」「よく説明する」を掲げた歯医者作りをしています。